戦後すぐから営業されている藤森の人気町中華店

中華編
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中国料理 西海

京都市伏見区にある京阪電車の「龍谷大前深草駅」や「藤森駅」、地下鉄「くいな橋駅」や「竹田駅」の周辺エリアは、昔から町中華店が少なくない地域でしたが、最近では主に四川料理を提供する新しい中華料理店が数多く営業されています。叡電「元田中駅」周辺エリアと並んで京都市内のチャイナタウンの様相となっていて、両エリアとも新しい中華料理店に目が行きがちなものの、広東料理をベースとする昭和の町中華店も根強い人気です。中でも町中華店としてはお客さんが絶えない京都市内屈指のお店が京阪「藤森駅」近くにありますので、REPORTしてみました。

師団街道京都府道201号中山稲荷線の交差点(師団街道龍大前)を南へ460mほど行ったところにある「中国料理 西海(ちゅうごくりょうり さいかい)」。1952年(昭和27年)創業と戦後すぐに開業された老舗店で、現在まで多くのお客さんで賑わっています。龍谷大学京都教育大学などが近いことからお客さんは学生が多いだけでなく、地元の人や近隣のビジネスパーソンなども頻繁に利用されているようです。管理人が利用していたのは数年前で現在は未確認ながら、かつては深夜4時まで営業されていて、夜遅めの食事ではお世話になっていた1軒でした。昼の営業時間は11時〜ラストオーダー14:30と遅めのランチも大丈夫。時刻は13:20、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

こちらの名物は「皿うどん」¥850と「ちゃんぽん」¥780、そして「餃子(6個)」¥400となっています。ただ、あくまで個人的な意見となりますが、こちらでぜひ試していただきたいのが「焼きそば」¥800です。こちらの「焼きそば」は中華料理店の中でも餡かけではない“麺と具材を炒めた焼きそば”なのですが、他の町中華店とは少し異なります。どう違うかは実食する際にREPORTするとして、ちょっと混んでそうな雰囲気ですが店内へ入っていましょう。

やっぱり激混みでした。“待たないといけないかなぁ…”と思っていると、カウンター席の一番奥が1席あいていましたので待たずに着席成功。1階はカウンター8席と4名テーブル席2卓、2階もあって10数名は座れる座敷と4名テーブル席3卓、2名テーブル席2卓と、お一人様でもグループでも使いやすいお店です。お客さんはやはり学生とビジネスパーソンが半々ぐらいの割合で、多くの人に愛されている町中華店だと感じられます。では改めてメニューを確認してみましょう。

町中華店らしく一品料理も充実しているうえ、特に平日は昼も夜も定食・セット類が充実していて、お一人様にもありがたいお店です。今回は宣言どおりこちらの「焼きそば」もいただける「焼きそば定食」¥850と「餃子(6個)」を注文。定食・セット類はどれも¥1,000前後とリーズナブルな価格設定で、飲む人なら定食・セット類1つとビールなどのアルコール類で充実満足できるでしょう。高級中華店にはない、庶民の味方と言える手軽さと味を両立されている町中華店です。

「焼きそば定食」が到着。定食ですので味噌汁にミニ焼きそばとライス、唐揚げ、クリームコロッケ、マカロニサラダ、漬物が付いて¥850はお値打ちでしょう。味噌汁をいただきつつ、唐揚げは安定のおいしさ、中華なのにクリームコロッケなのも個人的にはうれしい。卓上に常備しているウスターソースを付けていただきます。充実の副菜をライスと共に楽しみつつ、「焼きそば」をいただきましょう。

こちらの「焼きそば」は一般的な中華店の焼きそばとは味付けが異なり、おそらく中華ダシとウスターソースの両方を使われています。“焼きそば”と言えば一般的にはソース焼きそば、つまりウスターソースの焼きそばだと思うのですが、このウスターソース、実は万能調味料。さまざまな香味野菜や果物をベースとして開発された洋風ソースで、単独で使われるだけでなく、隠し味としても有能です。町中華店の中華風焼きそばの中には隠し味としてウスターソースを使われているお店もあるのですが、こちらは隠し味以上にしっかりと使われています。中華ダシとウスターソースのコンビネーションで奥深い味わいとなっていてビールはもちろん、ライスにも良く合うのです。“焼きそば+ライス”“お好み焼き+ライス”と同様、関西の人は比較的馴染み深い食べ方ではあるものの、関西以外の人にはネタ的な組み合わせでしょう。ただ、こちらの「焼きそば」は豚肉や小エビ、モヤシ、キャベツなど具だくさんなこともあり、ライスのオカズとしてもアリ。この魅惑的な味わいをぜひ関西の人以外にも試していただきたいと思います。

「餃子(6個)」も昔ながらの町中華らしいニンニク強めの焼き餃子です。薄皮なのも京都らしく、卓上の酢、醤油、ラー油を調合して作る酢醤油ラー油を付けていただくと、これもライスのオカズにピッタリ。餃子の本場・中国では、そもそも水餃子や蒸し餃子が主流なこともあり、餃子とライスを一緒に食べることはほとんどないそうですが、日本の焼き餃子には飲む人ならビール、管理人のように飲まない人ならライスでしょう。このちょっとジャンキーな昭和の焼き餃子はライスに良く合うのです。最近の本格的な本場の味を楽しめる中華料理店も良いのですが、たまにはもはや日本料理?として浸透している町中華の味も日本人には欠かせないと思います。こちらは京阪「藤森駅」から徒歩6分程度とアクセスも便利ですので、お近くまでお越しの際には昭和の町中華の味をぜひご堪能ください。

[2022年11月24日訪問]

中国料理 西海
●住所…京都市伏見区深草キトロ町33-7(Google マップ
●TEL…075-642-6161
●定休日…火曜日
●備考…禁煙
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