上鳥羽にある京都市内で唯一?の照り焼き専門店

和食編
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てりやき屋

2013年(平成25年)12月に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、和食・日本食はグローバル化が進んでいます。“日本人の食へのこだわりはとにかく異常”と世界から驚かれているとかいないとか、アメリカのような多民族国家とは言い難いにも関わらず、日本にはさまざまな国や地域の料理が提供されていて、さらに本場の料理を日本人好みに魔改造する能力は日本人の技術力や発想力の極致と言えるでしょう。もちろん日本人の根幹を成す和食自体、日々進化しており、海外進出も活発化しています。欧米諸国の人々も和食を食べる機会が増えているそうですが、中でもメジャーなのがSUSHIやTENPURA、SUKIYAKIそして“TERIYAKI”なんだとか。そう、「照り焼き」“何の??”と日本人である管理人などは料理名ではなく調理方法をローマ字で言われてもただただ戸惑うものの、大手ハンバーガーチェーンなどでは確かにテリヤキハンバーガーが提供されていて日本人にも人気です。Webの留学メディア「THE RYUGAKU[ザ・留学]」の記事アメリカで“TERIYAKI”は多くの場合、アジアンレストランを指すコトバと認識されているそうで、アメリカ人にとっての“TERIYAKI”は日本だけでなくアジア全体の料理を想像させるのかも知れません。照り焼きとは醤油をベースに砂糖やミリンなどを調合して煮詰めた甘塩っぱいタレを食材とからめて焼く、肉や魚などで頻繁に使われている和食の調理方法です。どちらかと言えば高級な和食店ではあまりお目にかからず、定食店・食堂といったカジュアル和食が主戦場でしょうか。そんな「照り焼き」の、少なくとも京都市内ではおそらく唯一の専門店が上鳥羽エリアにあります。

大宮通十条通(鳥羽通)の交差点(十条大宮)を南へ400mほど行ったところにある定食店「てりやき屋」。2020年(令和2年)1月に開業されたお店で、間もなく2周年を迎えられます。近鉄「十条駅」または「上鳥羽口駅」から徒歩9〜10分程度の場所にあるお店で、周辺は物流倉庫や工場などが立ち並ぶビジネス街。少し離れたところにはコインパーキングが数箇所ありますので、車でもアクセスしやすい立地です。こちらの昼の営業時間は11:30〜14:30、夜は17:30〜21:45で、お昼どきなどはビジネスパーソンでかなり混雑します。こちらのホームページによると、こちらの店長がオーストラリアの日本食レストランに勤務していた際、まかないで食べた照り焼き料理に感銘を受け、その味を再現するため試行錯誤を繰り返し完成させた秘伝のタレを使った料理を提供されているそうです。その日本食レストランでも照り焼き料理は人気だったそうで、現地のオーストラリア人客の7割ぐらいは照り焼き料理をオーダーしていたらしく、ある意味では日本以上に照り焼き料理の本場?と言えるのかも知れません。時刻は13時、オーストラリアからの逆輸入型照り焼き料理をいただこうと、店内へ入ってみました。

ちょうど13時を過ぎて多くのお客さんが退店された状況でしたが、管理人が入店後すぐに多くのお一人様や2名組のお客さんが入ってこられ、アッという間に満席になりました。10名程度が座れるL字型カウンター席のみで、お一人様のためにあるようなお店ではないでしょうか。お客さんは近隣のビジネスパーソンだけかと思いきや、若いカップルのお客さんもおられるなど、多くの照り焼き好きが集まるお店のようです。テレビ番組にも登場されていたようですので、注目度も高いのでしょう。各席には肉用テリヤキソースや七味などの香辛料、漬物なども備え付けられていて、ご飯が進まざるを得ないのもうれしい。待つお客さんも出始めてしまったため、グズグズせず急いでメニューを確認します。

一部を除き、ほぼ照り焼き料理にこだわったメニューラインナップです。そして定食各種のご飯はお替わり自由!カウンター席奥のレジ横に大きな電子ジャーが置かれていて、セルフスタイルで気兼ねなくお替わりできます。甘塩っぱい照り焼き料理とご飯は最強の組み合わせ。どのメニューもほぼ¥1,000以内のリーズナブルさも人気の秘密です。そしてオーストラリアからの逆輸入型照り焼き料理らしく肉系がほとんどの中、「ブリの照り焼き定食」¥1,000を発見。管理人的には「照り焼き」で一番好きなのはブリの照り焼き、通称“ブリテリ”なのです。皆さんは覚えておられるでしょうか、平成初期に日本全国で空前の一大ブームを巻き起こしたガングロ文化を。日焼けサロンなどで肌を焼きまくって黒光りするほど魅惑的なルックスの女性が街を闊歩していた良き時代。その代表格モデルブリテリさんなのですよ。まぁ平成初期でもガングロ女性は京都や大阪でほとんど見ることはなく、テレビや雑誌などでしか目にしなかったワケですが。ともかく今回は年末ということもあり管理人の性癖嗜好に関係なく“ブリテリ”を食べる必要がありますので、「ブリの照り焼き定食」を注文してみました。

「ブリの照り焼き定食」が到着。味噌汁にサラダ、ご飯が付いた定食スタイルです。しかもメインのブリテリは2切れ!先日近所のスーパーでブリの切り身を見かけたのですが、2切れで¥500〜¥600の値札が付いていて驚きました。昨シーズンは自宅でブリの煮付けを頻繁に作っていたため覚えているのですが、確か¥300〜¥400だったハズ。物価高が憎い…と歯ぎしりし、怒りに震えながら寂しく鮮魚コーナーを立ち去りました。そんな昨シーズンまでは庶民の味方だったブリが2切れ、しかも照り焼きとして調理された定食が¥1,000なら相当お値打ちではないでしょうか。ブリは西日本では年取り魚としても親しまれ、年末年始には真鯛と並んで不可欠な魚です。ブリは年を取るにつれて名称が変わる縁起の良い出世魚であり、出世どころか未来すら見えない管理人ですら縁起を担ぎたいのですから、出世したい皆さんはぜひご賞味ください。では「ブリの照り焼き」をいただきましょう。

ナルホド、照り焼きのタレが特徴的です。単なる甘塩っぱさではなく、濃厚でコクがありビターさもある奥深いタレだと感じました。脂の乗ったブリはタレを弾くため、自宅などでブリの照り焼きを作っても身の中にまでタレが染み込まず上手に仕上がらないこともしばしばだと思うのですが、こちらの「ブリの照り焼き」は丁寧につけ焼きされているからでしょうか、タレとブリの一体感がおいしい。そしてタレの効果でブリの脂っぽいイヤな臭みなどはまったく感じられず、煮付けにはない焼いた香ばしさもあってご飯がグイグイ進みます。ブリは当然、魚ではあるものの、肉に近い食べごたえのある食感や味わいで、こちらの照り焼きのタレとの相性も抜群なのでしょう。これなら鶏や豚などの肉の照り焼きでもボリューム感もあって満足できると感じました。おそらく京都市内では1軒だけの照り焼き専門店です。照り焼き好きな人だけでなく、手頃な価格でガッツリ食べたいときなどにも重宝するお店ではないでしょうか。SNS投稿で¥50割引などもされていますので、ぜひご利用ください。

[2022年12月20日訪問]

てりやき屋
●住所…京都市南区上鳥羽角田町81-4(Google マップ
●TEL…075-644-9911
●定休日…不定休
●備考…禁煙
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