まつお
本日2月3日は節分です。“鬼は外・福は内”と言いながら豆まきをし、豆を年齢の数だけ食べる、日本人なら馴染み深い祭事ですが、冷静に考えて海外から奇祭と思われても言いワケできません。管理人と同じミドル世代のオッサンから以前、家での豆まき時にウッカリ“嫁は外・福は内”と言ってしまい奥様とモメたと聞きました。ミドルやシニア世代の男性は日々セクハラやパワハラなどありとあらゆるハラスメントの加害者になる可能性があり「口は災いの元」のコトワザをしっかりと認識する必要があります。また、年齢の数だけ豆を食べるのはミドル・シニア世代にとってはもう拷問であり、ヘタをすると喉を詰めて命を危険にさらすことにすらなりかねません。言動には常に細心の注意を払いつつ、40歳代なら4粒・50歳代なら5粒と1粒10歳代換算にするなど工夫しましょう。そんな日本伝統の祭事である節分は全国的に2月のポピュラーな行事で、京都市では「吉田神社」の節分祭が有名です。
写真は「吉田神社」の北参道。今出川通沿いで近くには京都大学もあります。管理人の自宅からは近いながら、なぜか節分祭を見物したことがありません。自分でも理由はよくわからないものの、おそらく鬼も福も自宅内にいない生活のせいかも知れません。そもそも豆を自宅内外に投げつけたり、豆をボリボリと食べていた記憶が残っているのは幼児の頃までで、小学生ぐらいから家族で節分をする機会はなくなったような気がします。もちろん大阪ではメジャーな恵方巻を食べる風習もありませんでした。そんな薄っすい体験をボンヤリと思い出しつつ、日中でもとにかく寒い。一刻も早く温かいものを食べたい。そこで今回も節分とはまったく関係なく、寒い時期に食べたいシリーズです。参拝することもなく「吉田神社」の北参道から歩いてすぐのところにある老舗店へと向かいました。
今出川通と東大路通の交差点(百万遍)を東へ700mほど行ったところにある皿うどん・ちゃんぽん専門店「まつお」。皿うどんは中華のカタヤキソバ、ちゃんぽんは中華のタンメンに良く似ていますが、どうやら長崎県発祥のご当地グルメで郷土料理でもあるようですので当ブログでは便宜上、【和食】カテゴリーでREPORTします。こちらは少なくとも40年以上は営業されている、古くから地元の人や学生などに愛されているお店です。本場長崎県の皿うどん・ちゃんぽんとはちょっと異なり、京都らしいアッサリとした味わいが特徴となっていて、京都人好みの味付けになっていると思います。管理人も「吉田神社」の節分祭には行ったことがないクセに、こちらは昔から寒い時期にはたまに利用していました。現在の昼の営業時間は11:30〜ラストオーダー14時、夜は17時〜ラストオーダー19時となっていて、時刻は気がつくともう14時。ラストオーダーギリギリの入店となってしまったため、急いで店内に入ります。
8名程度が座れる大テーブル2卓の相席前提の店内。さすがにこの時刻ではお客さんがいらっしゃいませんでした。8名グループでもない限り、どうやっても相席になりますので、お一人様でも安心して利用できます。今は二代目?のご子息?が調理を、お母さんが接客を担当。壁面には長崎県の名所や観光スポットの油絵が飾られていて、長崎県の出身者も足繁く通われているようです。それでは冷えた身体を温めるべく、メニューを確認してみましょう。
1枚目のメニュー写真はいつものピンボケではなくデザイン?です。メインメニューは「皿うどん」と「ちゃんぽん」の2種類のみ。ラーメンもカラアゲもチャーハンもない硬派スタイルと言えます。「皿うどん」と「ちゃんぽん」の二択で、管理人は冬にしか伺いませんのでいつも「ちゃんぽん」[並(1玉)¥800・小(半玉)¥600・大(1.5玉)¥1,000]。今回は並(1玉)に「温泉玉子」¥100を注文しました。こちらの「ちゃんぽん」はアッサリ系ですのでハラペコの人は大(1.5玉)や「ごはん」(並¥150・大¥200)と「ふくや明太子(辛口/甘口)」¥250を付けると良いと思います。
「ちゃんぽん(並・温泉玉子入り)」が到着。アツアツで湯気がもうご馳走です。具はオプションの「温泉玉子」に、キャベツ・モヤシ・キクラゲ・ニンジンなどたっぷりの野菜、チクワやイカ、豚コマと具だくさんで麺がまったく見えません。卓上にはコショウや七味唐辛子、酢などが常備されており、お好きな香辛料や調味料での味変に使います。では、まずはそのままスープからいただきましょう。
滋味あふれる優しい味わいです。ただ、塩味は意外と強めで、これが効いています。おそらく鶏ガラベースの澄んだ青湯系だと思うのですが、優しい味のダシの場合はある程度の塩味がないとボーッとした単調な味わいになりがちです。副菜のスープならともかく、麺と合わせるとなると単なる薄味では少々キツい。この塩気がボリューミーな具材とも調和していて、京都人好みの淡麗な味わいだと感じました。寒い時期、体調を崩し気味なカラダには特にありがたいおいしさです。では麺をいただきます。
麺は中細のちゃんぽん麺で、細さの割りにモチモチとした食感が楽しい。ちゃんぽんはラーメンなどとは異なり、まず具材を炒めてスープを入れ、沸騰した状態で麺を投入して煮込みます。煮込んである分、麺にもスープや具材の旨味が吸われていて、ハフハフズズズーとすする心地良さは格別です。具材もキャベツの甘みやイカの食感などが感じられ、身体もポカポカと温まります。コショウを振るとスパイス感が増し、さらに食欲も高まってオススメ。外食などでコッテリ系の食事が多い人やアッサリ系が好きな人、もしかしたら鬼に痛めつけられている人にもピッタリではないでしょうか。野菜もたっぷりで栄養価も申し分ナシ。吉田神社などの近くにお越しの際には、ぜひ立ち寄って京都人好みの滋味深い「ちゃんぽん」や「皿うどん」をぜひご堪能ください。
[2023年1月30日訪問]
まつお
●住所…京都市左京区浄土寺西田町118(Google マップ)
●TEL…075-771-6345
●定休日…土曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…「食べてみんね!長崎県産品応援店」ページ
※さらに詳細は食べログ「まつお」でご確認ください。
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