まんゆう軒
新型コロナウイルス感染症は2023年(令和5年)5月8日から5類感染症へ移行します。つまり季節性インフルエンザと同等の扱いとなるらしく、3年以上に渡って世界中で猛威を奮っていたコロナ禍がある程度収束した状況と言っても良いのでしょう。もちろん新型コロナウイルスが撲滅されたワケではなく、今後も基本的な感染症対策は必要です。とは言え行動制限なども緩和されることとなり、当ブログでも夜のREPORTを少しずつとはなりますが再開することとなりました。そこで今回は久々の夜REPORTとして、こちらも久々に“学生街の飲食店で学生でもないオッサンが安くてお腹いっぱい食べるじゃけんのう”の不定期コーナーを再開します。この企画、一部身内には大変不評なのですが、過疎ブログとしてはアクセス数が多い方なのです。おそらくデカ盛り系の一種だからなのでしょう、なぜ当ブログでなぜデカ盛り系REPORTが人気なのかまったく理解できません。当ブログではもう女性読者で盛り上がってモテるという開設目的はすでに諦めているものの、せめてオッサンの飲食店紹介ブログならBSフジで放映されている「日本一ふつうで美味しい植野食堂」のような、ちょいシブめで親しみやすい内容にしたかった。もしくは漫画が大ヒットし、テレビ東京でドラマシリーズにもなった「孤独のグルメ」のようになっていれば、このような過疎っぷりにはならなかったと思います。何をどこでどう間違ったのか、もはや解明することすらうっとうをしく、何ならリセットしたいとすら考えているのですが、もう何もかもがメンドくさいので惰性でまだしばらくは続行することに決めました。と、かなり前向きな近況をご報告したところで、京都市内有数の学生街である百万遍方面へと向かいます。

今出川通と東大路通の交差点(百万遍)を西へ170mほど行き、鞠小路通を南へ280mほど行ったところにある定食店「まんゆう軒(まんゆうけん)」。こちらはカジュアル洋食を中心とした定食店で昔から営業されており、京都大学をはじめとする学生が足繁く通うお店となっています。この鞠小路通は1車線の南側一方通行という細い道にも関わらず、道沿いにはかつて学生向けの飲食店が複数営業されていました。現在、鞠小路通沿いのお店は創業200年近い歴史がありホームページで“日本「唯一」の金平糖専門店”と明記されている「緑壽庵清水」やオシャレなカフェなどを見ることができるものの、学生向け飲食店は少なくなったように感じます。こちらの昼の営業時間は12時〜14時、夜は18時〜20時?21時?のようです。学生向けのカジュアル洋食店として、随分昔に当ブログでもREPORTした「ハイライト 百万遍店(本店)」のような有名店ではなく、地元の人と近隣の学生だけがヒッソリと利用している隠れ家的なお店ではないでしょうか。時刻は19時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

「日替わり定食 Daily Lunch」などは夜でも注文OK。¥1,000を超えるメニューはなく、学生向けらしくリーズナブルな料金体系となっています。ほぼほぼ揚げ物の定食主体のお店ながら「焼魚 サバ」¥700なども用意されているのがうれしい。街の定食店としてオッサンでも気軽に利用できます。では早速、店内へ入ってみましょう。

管理人が入店した際には学生らしき若者男子1名と、管理人ぐらいの年齢のミドルダンディ1名が食事をされていました。意外に(失礼!)広いスペースで4名テーブル席7卓の店内。カウンター席などはありませんが、お一人様でも気軽に利用できる雰囲気でしょう。京都の情報誌やテレビ番組などのメディアでもほぼ登場されていない穴場店です。こちらのようなおそらく地元民しか知り得ない飲食店のREPORTは毎回テンションがアガリます。古くから営業されているお店ならなおさら。京都市在住者らしく地元民の普段の食事をお伝えできるのは、当ブログの開設者としてなによりの喜びです。女性人気とかはまったくカンケーありませんとも。ちょっと情緒不安定気味ですが、改めてメニューを確認してみましょう。


オヤ?メニューには日本語に英語・ハングル(コリア語)・中国語が併記されています。と、いうことは、外国人観光客も訪問されているのでしょうか?…イヤ、この辺りのことは管理人も良く知っていますが、少なくとも20〜30年ぐらい前は、外国人観光客などはまったく見かけませんでした。ここからは推測となるのをご容赦いただきたいのですが、まず立地的に叡電「元田中駅」に近いこともあり、中国人や韓国・朝鮮人が多いエリアであること。そして京都大学をはじめとする大学などが点在しており海外留学生も多く、こちらでも観光目的ではない外国人が少なからず利用されているから?かも知れません。何はともあれ、¥1,000未満のメニューしかないのは驚きです。お財布にもかなり優しく、お腹いっぱいになる、昨今の物価高にはありがたいお店でしょう。今回はこちらの最高額メニューである「ミックスフライ(エビ、魚、ポーク)」¥950を注文してみました。

「ミックスフライ(エビ、魚、ポーク)」が到着。写真ではわかりにくいのですが、まずご飯が普通盛りにも関わらず結構なボリュームです。味噌汁茶碗と比較すると、まさに丼メシ。そしてメインプレートには揚げ物3種とサラダがテンコモリで、さすがは学生もニッコリのボリュームとなっています。また、これだけリーズナブルなのにどの定食にもフルーツが一切れ付くのもうれしいポイントではないでしょうか。味噌汁は鑑識レベルでないと困難ながらも注意深く観察すると豚コマ肉のカケラが発見できる豚汁という大サービス。そもそもこの価格の定食で豚汁は普通、付きません。そしてこちらのような学生向け飲食店の最大のミッションは、どれだけ白メシが進むか、ということに尽きるでしょう。この豚汁もとにかく濃厚で、これだけでご飯のオカズとして成立しています。学生などの若者や他都道府県から京都に来られた人などから“京都の飲食店はみんな薄味でモノ足りない”と聞いたことがありますので、ガツン!とした塩気の食事をご所望の場合はぜひこちらの味をお試しください。ではメインの揚げ物3種をいただきましょう。

まず白身魚フライ2切れとエビフライ1本はマヨネーズでいただきます。タルタルソースなどといったコジャレたものはありません。ただ、ウスターソースと醤油は使い放題ですので、マヨネーズ不足の非常事態となっても大丈夫です。そしてメインのトンカツのデミグラスソースは意外と(またまた失礼)本格派。濃厚かつかなりの塩気でウスターソースなどのチカラを借りなくても、十分ご飯のオカズになります。揚げ物パラダイス的な定食ながら、たっぷりの野菜サラダで栄養バランス的にも有能でしょう。何より¥1,000でオツリがくる価格でも、ほとんどの人がお腹いっぱいになるボリューム感を得られる貴重なお店です。お手頃価格で満腹になりたい学生さんやガッツリ食べたいミドル・シニア層なら要チェック。百万遍近辺でのランチやディナーに、一度試されてみてはいかがでしょうか。
[2023年4月28日訪問]
まんゆう軒
●住所…京都市左京区吉田牛ノ宮町27(Google マップ)
●TEL…075-751-7589
●定休日…土曜日・日曜日および祝日
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「まんゆう軒」でご確認ください。
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