昭和から愛される京都を代表する喫茶店チェーン

喫茶店・カフェ編
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ワールドコーヒー 白川本店

上の写真の看板を京都市内の喫茶店などで見ることができます。この看板は京都を代表する喫茶店チェーンの1つに数えられる「ワールドコーヒー」のコーヒー豆などを卸しているお店で、かつて京都市内には「ワールドコーヒー」の直営店または系列店として主に大型店舗形態のワールドコーヒー名義の店舗と、コーヒースタンド的なカフェ・コロラド(またはカフェワールド)名義の店舗が多数、営業していました。しかし現在、ワールドコーヒー名義は「白川本店」の1軒のみ、カフェ・コロラドも直営店としては京都市内に4店舗を営業しているだけ。京都市内の代表的な喫茶店チェーン「ワールドコーヒー」「小川珈琲」「からふね屋珈琲」はいずれも規模は縮小傾向のようで、やはりさまざまな喫茶店やカフェチェーンが参入して競争が激化しているからでしょう。ただ、京都市民に昔から愛されてきた喫茶店チェーンとして「ワールドコーヒー」「小川珈琲」「からふね屋珈琲」は現在でも親しまれています。そこで今回はワールドコーヒー創業の地であり今なお本店として営業されている「白川本店(しらかわほんてん)」をREPORTしてみました。

白川通今出川通の交差点(白川通今出川)を180mほど行ったところにある「ワールドコーヒー 白川本店」は、1961年(昭和36年)に開業、1990年(平成2年)にリニューアルオープンされて現在の店舗となりました。リニューアル当時、管理人がアルバイトをしていた店舗からも優秀な社員やアルバイトは応援に駆り出されていました。管理人は優秀過ぎる秘密兵器として「白川本店」へ応援に向かうことなく自店に引き籠もっていましたので、リニューアルオープン当時の喧騒などは経験していません。こちらは銀閣寺などの観光スポットに近く、季節を問わず賑わっています。店舗裏手には京都市内の飲食店としては珍しく9台程度停められる駐車場と6〜7台は停められる駐輪場が完備されていて、車やバイクを利用している人も重宝するでしょう。現在の営業時間は7時〜19時の通し営業でフードメニューのラストオーダーは18時となっています。時刻は17:30、早速店内へ入ってみましょう。

入って右手(北側)にはケーキやコーヒー豆、器具などの販売コーナーがあり、ケーキ各種などはテイクアウトだけでなく、左手(南側)のイートインスペースで食べることもできます。では改めてイートインスペースへ向かいましょう。

バブル景気の名残りのようなシャンデリアが目をひくヨーロッパ調の店内は、かなり広々としています。とは言えお昼どきなどは満席となり待つこともあるようです。ちなみに時代の流れでしょうか、現在は店内禁煙。店舗裏手の駐輪場横に喫煙スペースが設置されていました。老舗喫茶店チェーンですら禁煙の潮流には抗えなかったのでしょうか、管理人がアルバイト時代、一番イヤな仕事は使用済みの灰皿を下げることでした。別にタバコがキライなワケではなく、ワールドコーヒーの灰皿は鉄製でとにかく重かったのです。現在は知りませんが管理人のアルバイト当時、食器や灰皿などはすべて片手で銀盆に乗せて運ばねばならず、この鉄アレイのような灰皿を乗せるとバランスを取るのが難しくなり、腱鞘炎になるわ!と文句ばっかり言っていました。今気づきましが、白川本店のリニューアル時、管理人に応援要請がなかったのは優秀過ぎたからではなく、ひょっとすると別の理由で他店へ出してはいけない秘密兵器扱いだったからかも知れません。まぁ、現在は禁煙となりあの筋トレレベルの重い灰皿を運ぶ必要がなくなったのですから、社員もアルバイトも文句や愚痴などを言わず業務に励んでいただきたいと思います。ではメニューを確認してみましょう。

30年以上経過するとフードメニューにアルバイト当時の面影を見ることはできません。ただ、「ブレンドコーヒー」¥480は当時の味そのままですので、詳細は「カフェワールド 西浦店」のREPORTをご覧ください。今回は遅すぎるランチというか、早すぎるディナーというか、とにかくフードメニューをREPORTします。洋食メニューの中でも王道中の王道であるハンバーグとエビフライのセットメニュー「北白川プレート」¥1,400を選びました。洋定食として決して安いとは言えない価格ながら、昼でも夕方でも時刻を気にせず注文できるのは貴重です。この喫茶店なのにガッツリ洋食を提供する姿勢こそ、昔ながらの京都の喫茶店らしさが感じられます。

「北白川プレート」が到着。150g以上はあると思われるハンバーグにはたっぷりのデミグラスソースがかかっていて、エビフライもビッグサイズ。しかもタルタルソースの量も十分です。ポテトサラダと野菜サラダもボリューム満点で、サウザンアイランドとゴマの2種類のドレッシングを自由に使えるのもうれしい。クリーミーでなめらかなポテトサラダはこれだけでもテイクアウトしたいと思わせるおいしさでした。ではメインのハンバーグをいただきましょう。

牛豚合い挽きミンチの旨味とカジュアルな軽めのデミグラスソースがおいしい。肉汁の量も合格点でしょう。本格的な洋食店などの味には及ばないものの、喫茶店で普段使いとしてなら十分満足できる味わいです。何よりハンバーグのボリュームもデミグラスソースの量もたっぷりでライスのオカズにもピッタリ。京都の喫茶店洋食らしいクオリティではないでしょうか。一般的な食欲の人なら、このハンバーグだけでもお腹いっぱいなるでしょう。

そして大きなエビフライ。こちらは揚げ過ぎ?なのかコロモを付けてから時間が経過している?からなのか、コロモがちょっと固めに仕上がっていましたが、エビの旨味には大満足でした。やはりたっぷりのタルタルソースにレモン汁をかけて食べるとかなりおいしい。当たり前ですが弁当チェーンなどのエビフライとはモノが違います。そしてビッグサイズのエビフライを食べ終わっても余っているタルタルソースに、デミグラスハンバーグを付けて食べるとこのジャンクさが最高です。本格的な洋食店などでそんな食べ方をすれば、おそらくタダでさえ無愛想で常に不機嫌なマスターの眉間のシワが彫刻刀で彫ったようにますます深くなるので躊躇してしまいますが、喫茶店なら大丈夫。喫茶店のマスターは食後のドリンクなどで忙しいため、お客さんの食べ方までいちいち見ていません。この気軽さ、カジュアルさも喫茶店洋食の醍醐味でしょう。肩ひじ張らず手軽に洋食をいただけるだけでなく、ハイクオリティなコーヒーやスイーツ、軽食などもいただける京都の喫茶店。そんな京都の喫茶店巡りなどの際にでも、ぜひこちらも利用してみてください。

[2023年5月21日 訪問]

ワールドコーヒー 白川本店
●住所…京都市左京区北白川久保田町1(Google マップ
●TEL…075-711-4151
●定休日…年中無休
●備考…禁煙
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