ぽっぽや 西院本店
京都市内でも梅雨入りとなり、いよいよアレの季節となりました。そう、アレです。優勝、ではありません。日本の夏の風物詩でもある「冷やし中華」です。当ブログはもともと京都市内の冷やし中華を専門にREPORTするブログからスタートし、今や京都市内の冷やし中華を紹介する日本一、いや“世界一のWebメディア”(自称)となりました。管理人は京都市内の冷やし中華については第一人者的な立場であり、もし大学などで「京都市内の冷やし中華学部」が存在していれば、たとえ西日本随一の最高学府・京都大学でも余裕で教授になれる身分でしょう。しかし残念ながら大学はおろか各種教育機関で「京都市内の冷やし中華」は研究されておらず、仮に京都大学で「京都市内の冷やし中華学部」が新設されたところで、教授である管理人では「大学入学共通テスト」すら突破できず、新入学生より相当学力の低い教授が生まれるという、かなりカオスな状況になりそうです。そして当ブログではこれまでず〜っと黙っていたのですが、実は冷やし中華のREPORTは、タダでさえ人がいない過疎ブログの中でもさらに不人気だと告白いたします。和食・洋食・中華料理にはまったく歯が立たず、何ならちっとも詳しくないラーメンや蕎麦、スイーツにも後塵を拝するほどに。皆さん、京都では冷やし中華を食べたくないのでしょうか?そもそも日本人は冷やし中華にさほど興味がないのでしょうか?イヤイヤ、そんなハズはありません。毎年6月ぐらいから9月ぐらいまで“冷やし中華(冷麺)はじめました”のノボリやポスターが掲出されますし、なにより飲食店にとって冷やし中華はとても面倒な料理なのです。そんなに不人気ならわざわざ季節限定で提供されないでしょう。管理人の実力不足で冷やし中華のREPORTを読んでいただけていないとすれば、教授就任どころではありません。そこで今回は、当ブログの発祥でもあり魂でもある冷やし中華のREPORTを、どうにかスイーツのREPORTには勝てるコンテンツへテコ入れを図ろうと、西院エリアへ向かいました。
四条通と西大路通の交差点(西大路四条)を西へ590mほど行き、西小路通を南へ500m、西へ100mほど行ったところにあるラーメン店「ぽっぽや 西院本店(さいいんほんてん)」。“本店”とは記載しているものの、管理人はこちら以外の支店を知りません。「イオンモール京都五条」近くの北西方面にあり、ショッピングついでなどにも利用できそうです。昼の営業時間は11:30〜ラストオーダー13:45、夜は18時〜ラストオーダー20:45となっています。阪急「西院駅」から徒歩12分・嵐電「西院駅」から徒歩14分程度と徒歩圏内。専用駐車場などはありませんが、近隣にはコインパーキングが多く、車などでの来店も便利でしょう。こちらでは毎年、夏季限定で「冷麺」(京都など関西圏では冷やし中華を冷麺と呼ぶことが多い)を提供されていますが、今回は「冷麺」のREPORTではありません。“このデブ、ついに冷やし中華を見限りやがった”と思われたかも知れませんが、まぁ落ち着いてください。デブは言い過ぎです。せめてポッチャリぐらいにしておかないと訴えますよ。時刻は11:45、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
一際目につく“京都の夏はコレに決まり!!”と書かれた「冷やしラーメン」¥900と「冷やしカレーラーメン」¥950。コレが今回のお目当てです。当ブログにおける“冷やし中華”の定義とは、一般的な冷やし中華だけでなく、冷やしラーメンや冷製担々麺など、要するに冷たい中華麺の料理すべてを含んでいます。何だかガバガバでユルユルな定義のような気がしないでもありませんが、冷たい蕎麦・うどんや冷製パスタを含んでいないだけまだマシ、と考えを改めてください。そこで今回は正々堂々と令和5年の冷やし中華REPORT第1弾として「冷やしカレーラーメン」をチョイス。国民食の2大巨頭であるラーメンとカレーを合体して冷やされた、絶対に負けられない戦いにふさわしい万全のメニューです。…別にラーメンやカレーのチカラなど借りずとも、冷やし中華のポテンシャルだけで十分に戦えるのですが、今年の第1回目ですから念には念を入れて、ということで。で、では、店内に入ってみましょう。
カウンター10席と小上がりには4名ほどが座れる座敷3卓の店内。座敷ではすでにお客さんがいらっしゃったため、わかりにくい写真となってしまい申し訳ございません。こちらの店名「ぽっぽや」は鉄道員を指しているようで、店内には鉄道関係の装飾物などが多数掲出されています。管理人は鉄道にまったく興味がないため言及することは特にないのですが、鉄道愛好家の人であればヨダレモノではないでしょうか。鉄道愛好家と言えば管理人などはすぐに男性を思い浮かべるものの、女性もそれなりにいらっしゃるそうです。松井玲奈さんや市川紗椰さんといった女性芸能人も少なくなく、こちらは鉄道愛好家にとってはきっとドハマリするラーメン店だと思います。鉄道であれ何であれ、自分の趣味に合う飲食店があるのは幸せなことではないでしょうか。管理人は何事にも関心が薄く、愛好家と自覚しているのは黒ギャルぐらいですが、黒ギャル愛好家が集う飲食店などは聞いたことがありません。もしそんなステキなお店をご存知の人はぜひお教えください。近くなら毎日でも通いますし、やったことはありませんがTikTokにも毎日投稿いたします。では、鉄道愛好家と黒ギャル愛好家を取り込んだところで、改めてメニューを確認しておきましょう。
今回は「冷やしカレーラーメン」に決めているのですが、絶対に負けられない戦いです。「冷やしカレーラーメン」のREPORTだけでアクセス数が伸びるのか、ちょっと不安になってきました。そもそも「カレーラーメン」自体、よく考えれば食べている人をあまり見たことがないような気もします。もちろん「カレーラーメン」の存在自体を知らない人は極々少数派でしょうが、実際に食べたことがある人となると、せいぜい「カップヌードル カレー」ぐらいなのかも知れません。それに醤油ラーメンは大抵のラーメン店で提供されていますが、カレーラーメンはメジャーなメニューとは言い難い。そこで目をつけたのが「やきめし定食DX」¥1,200です。チャーハンと唐揚げの助太刀があれば勝ち確定のハズ。注意書きとして「※ラーメンは、しょうゆ又はとんこつからお選びください。」と書かれてはいるものの、ツラの皮がブ厚い管理人は知らないフリをして若い男性店員さんに“「やきめし定食DX」のラーメンを「冷やしカレーラーメン」でお願いします”と当たり前のように注文してやりました。“ハイ、わかりました”と厨房へ戻る店員さん。セーフ!接客に来られたのがちょっとコワモテのマスターだったら今回のミッションは諦めていましたのでツイています。ちなみに「やきめし定食DX(冷やしカレーラーメン)」は¥1,350でしたので、差額分をプラスされているようです。怖くて確認できませんでしたが、おそらく差額分さえ支払えば、どのラーメンにも変更できるのでしょう。久しぶりに皆様の役に立つREPORTができた、と満足できました。
「やきめし定食DX(冷やしカレーラーメン)」が到着。50歳を過ぎたオッサンが食べていいボリュームではありません。そしてどのメニューが主役なのかも怪しくなってきました。イヤイヤ、今回の主役は冷やし中華である「冷やしカレーラーメン」です。管理人はおそらく一般的な人よりは「カレーラーメン」や「カレー中華」を食べていると思いますが、冷たい「カレーラーメン」や「カレー中華」は今回が初めて。サテサテどんな味かな〜とワクワクしながら、スープからいただきます。
カレー風味のラーメンスープといった味わいで冷たい分、カレー感が少し控えめながらシミジミおいしい。実は冷たい「カレーラーメン」にはチョッピリ懐疑的でした。ラーメンもカレーもアツアツなればこそ、がセオリーですから、初めて冷製オデンを見たときのような何とも言えない違和感が正直あったのです。しかし、こちらの「冷やしカレーラーメン」は、カレー風味が良い仕事をしているようで冷たいサッパリ感が際立っています。暑い日にはピッタリでしょう。冷たいスープの方が喉を通りやすく、ほんのりカレーのピリ辛具合も食欲が落ちる夏には最適だと感じました。
麺は細めの中華麺でコシもあり、スープと良く合っています。冷たい中華麺をいただくと“夏が来たなぁ”と実感しますね。スルスルと食べられて喉越しが良いのも好印象。酸っぱいのが得意でない人は冷やし中華を敬遠されるでしょうが、こちらの「冷やしラーメン」や「冷やしカレーラーメン」なら食べやすいと思います。多くの人は暑い夏に汗をかきたおしながら食べるラーメンやカレーを好まれているようですが、管理人は子どもの頃から暑い日に熱い食べ物はあまり好きではありませんでした。ラーメンやカレー、味噌汁などはともかく、煮物などは常温または冷たいものが好きでしたし、豆腐なら冷奴一択。こちらの「冷やしカレーラーメン」でも、冷製だからこそのおいしさを、しっかりと堪能できました。
具はチャーシューとメンマ、青ネギ、揚げ玉のシンプルスタイル。ブ厚めのチャーシューが2.5枚も乗っていてニッコリです。もっとも、冷やし中華でも冷やしラーメンでも、実はチャーシューとの相性をそれほど良いとは言えません。チャーシューは本格的であるほど、冷たいと肉が固く感じられます。鶏肉やハムなら冷たくても問題ないものの、やはり豚のチャーシューでテンションがアゲるのは間違いありません。そう、料理には雰囲気も大切なのです。この本格的なチャーシューの心意気こそ、ご馳走であると言えるでしょう。ちょっとナニを言っているのか自分でもよくわからないのですが。
唐揚げはサクサクの竜田揚げのようなコロモと鶏肉の旨味、フワっと香るニンニクの風味がおいしい。長時間漬け込まれているのでしょうか、醤油味は強いめ。薄味好きにはオススメできないものの、ご飯のオカズとしては有能でしょう。そう、チャーハンよりも白メシに合うガッツリ系の味わいです。大汗をかいたときなどであれば、この唐揚げで白メシでワシワシと食べたい味だと感じました。
「やきめし」は唐揚げとは異なり、とても優しい味わいです。どちらかと言えばパラパラ系の水分量が少ないタイプのチャーハンですが、ラーメンなど汁物のお供としては申し分ありません。最近気づいた(?)のですが、パラパラ系チャーハンは中華店よりラーメン店に多く、おそらくラーメンのサイドメニューとしての役割があるからと推察されます。チャーハンをいただきながらラーメンスープで喉を潤すという無限ループなワケですな。こちらの「やきめし」も単品なら個人的には喉に詰まりそうに感じで好みではないものの、「冷やしカレーラーメン」とはベストマッチでした。サテ、今年最初の冷やし中華REPORTはいかがだったでしょうか。冷たい中華麺の魅力を皆様にお届けしようと、多少のズル工夫は凝らしましたが、きっとご理解いただけたかと存じます。暑い夏、食欲のないランチなどで、ぜひこちらのカレー風味の「冷やしカレーラーメン」や「冷やしラーメン」、「冷麺」などを食べて体力を維持してくださいね。
[2023年6月3日訪問]
ぽっぽや 西院本店
●住所…京都市右京区西院清水町26(Google マップ)
●TEL…075-323-9282
●定休日…水曜日の夜および不定休
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「ぽっぽや 西院本店」をご確認ください。
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