大力 本店
世の中には飲食店を紹介しているブログや動画サイトなどのWebページが数多くあります。京都の飲食店紹介ページもかなり多いのですが、大きく2つに分かれているのを皆さんはご存知でしょうか。それはチャンとしているページと、チャンとしていないページです。当ブログのスタンスとしてチャンとするよう心掛けてREPORTしているものの、アウトプットしてみるとチャンとしていない残念な感じになっていて困っています。だから過疎っているのです。そんな誰が読んでいるのかよくわからない、実は管理人ですらガッツリと読んではいない当ブログですが、Twitterでなぜか相互フォローしていただいている、チャンとしている「テイクアウト姉妹 – 京都のグルメと観光(以下、テイクアウト姉妹さん)」さんの動画内で当ブログを紹介してただきました。ありがたや。ありがたいのですが、「テイクアウト姉妹」さんのフォロワーさんが間違って当ブログを訪問し、何とも言えないモヤッとした感じになられるのは火を見るより明らかです。まさに恩を仇で返す、ということわざどおりの未来しか見えません。どうにか微力ながら「テイクアウト姉妹」さんのお力になりたい。そこで「テイクアウト姉妹」さんが紹介されていたお店のメニューで、名前の由来を尋ねられなかった、という動画を拝見し、ならばお役に立ちましょう!と早速そのお店へ向かってみました。
北山通と堀川通の交差点(堀川北山)を西へ280mほど行き、大宮通の交差点(北山大宮)を南へ30mほど行ったところにある「大力 本店(だいりき ほんてん)」。最初にお断りしてきますが、当ブログはチャンとしていない方ですので、チャンとした情報を知りたい人は「テイクアウト姉妹」さんの動画(YouTube/ニコニコ動画)とブログ(Kyoto Bicycle and Takeout Food)をご覧ください。
…デハ、この時点でほぼ読者様はいなくなったでしょうから、いつもどおり管理人の妄想?創作?捏造??多めで再開いたします。こちらは「大力」の看板どおり、京都市内では「千成食堂/千成餅食堂」や「力餅食堂」、「相生食堂/相生餅食堂」などと並んで、“餅食堂”界では一大勢力を築いている「大力食堂/大力餅食堂」の1軒です。こちらは“本店”と名付けられていますが、西日本エリアにも及ぶ「大力食堂/大力餅食堂」の本店ではおそらくありません。“餅食堂”は基本、チェーン店ではなく、暖簾分けで広がった飲食店ですので、各地の餅食堂は同じような店名でもメニューなどにかなり違いが見られます。ただ、こちらの「大力 本店」はかなり古くから営業されているのは間違いなさそうです。ひょっとすると少なくとも京都市内の「大力食堂/大力餅食堂」では盟主として君臨しているのかも知れません。と、また何のウラドリもせずテキトーなハナシをダラダラ書いている時点でチャンとしていないブログ認定されても仕方ないのですが。こちらの営業時間はGoogle マップ情報では11時〜17時(木曜日のみ16時)の通し営業のようで、遅めのランチでも利用しやすいお店です。また、「新大宮商店街」の一角にあるため、ブラブラと散策するのも良いでしょう。時刻は14:30、早速店内に入ってみます。
ランチタイムとしてかなり遅めの時刻でしたが、お客さんが数名食事をされていて人気店なのがわかります。4名テーブル席6卓とそこそこ広めの店内で清潔感もあり、老若男女を問わず利用しやすい感じでしょうか。現在は禁煙ですので、昭和の食堂だから喫煙できる!と早とちりしないようお願いいたします。では早速、メニューを確認してみましょう。
こちらは昔ながらの餅食堂ですので、焼肉定食やアジフライ定食のような定食類はありません。うどん・蕎麦・丼をメインに、「いなり(1ケ)」¥110や「巻き寿司(1皿)」¥350などが提供されています。昭和のオッサンとしては、昔ながらのラーメンをいただける「中華そば」¥680に心惹かれるものの、今回は「テイクアウト姉妹」さんの動画・記事のサポートが目的ですので、お目当ては「中はく(ちゅうはく)」¥520。そもそも「中はく」って何?という人の方が多いのではないでしょうか。こちらの「中はく」はメニュー表の「うどん」・「そば」共に¥520の次に同じ価格で記載されていることからも、「素うどん/かけうどん」・「素そば/かけそば」のうどん・そばを中華麺とした麺類となります。関西エリアのうどん・蕎麦店や食堂などでは「黄そば(きぃそば)」の名前で親しまれている中華麺で、管理人がカレーうどん以上に愛しているカレー中華も「黄そば(きぃそば)」と言えそうです。しかし、管理人は「中はく」と聞いた瞬間、あぁ中華麺ね、と理解していたものの、よく考えればなぜ知っていたのかまったく記憶にありませんでした。推測ですが、管理人が子どもの頃には自宅近くに「大力食堂/大力餅食堂」が数軒あり、食事していたことからそこで何となく覚えたのかも知れません。そして本題である「中はく」の名前の由来については管理人もそこまで思い至らず50年以上生きていたため、明確に答えられませんでした。ただ、個人的には有力だと思っている仮説があります。「中はく」と聞いて管理人がまず思い浮かんだのは“中白糖”です。一般的な砂糖はほぼ“上白糖”、料理にこだわる人などは“三温糖”や“中双糖(ザラメ)”、“黒砂糖”、お菓子を作る人なら“グラニュー糖”や“粉糖”などはご存知でしょう。実際、これらの砂糖は大きめのスーパーなどでは簡単に入手できます。しかし“中白糖”はあまり見かけません。“中白糖”は真っ白な“上白糖”よりも精製度が低く、料理には使われなくなったため一般的ではないのでしょう。その色は上白糖の白と三温糖の茶色の中間、つまりクリーム色。中華麺(黄そば)の色と同じなのです。また別の観点から考えると、「中白(はく)」は玄米を白米までは精米しない段階の米を指す説、または白味噌と赤味噌の中間の味噌を指す説があり、どちらもクリーム色と言えなくもありません。いずれにせよこちらの「中はく」の由来は、クリーム色をした麺、つまり中華麺だから、が正解ではないか、と考察いたしました。ともかく「中はく」をいただかないとハナシになりません。そこで今回は「中はく」とこちらの隠れた?名物である「巻き寿司(1皿)」を注文してみました。
「中はく」と「巻き寿司(1皿)」が到着。寒い日には温かい麺類はご馳走ですね。別皿に盛られた刻みネギは「中はく」用、すべて投入します。これから「中はく」のREPORTをいたしますが、クドいようですがチャンとしたレビューを見たい人は「テイクアウト姉妹」さんの動画(YouTube/ニコニコ動画)とブログ(Kyoto Bicycle and Takeout Food)をご覧ください。…では、チャンとしていない人だけになりましたので、まずはツユからいただきます。
昆布カツオダシの旨味たっぷりな昔ながらツユです。京都市内の一般的なうどん・蕎麦店と比べて少し醤油味濃いめなのも食堂ならではの味わいではないでしょうか。食堂は昔も今も肉体労働に従事されている人にも親しまれてきた歴史があり、京都らしい上品でヨソイキな味ではなく、仕事の合間などに食べても満足できる塩味となっているのでしょう。京都の庶民に長年支持されてきたツユだと感じました。具は「素うどん/かけうどん」・「素そば/かけそば」の中華麺バージョンですので、カマボコにノリ、ミツバと至ってシンプル。ただ、それがまたオツなのです。そりゃ、エビ天だの鴨ロースだのが乗っかっていれば誰だって大喜びでしょうが、真の麺好きであれば麺とツユの邪魔をしない程度の具が好ましいハズ。まぁ管理人は真の麺好きではありませんので、かき揚げとか煮アナゴとかチャーシューなどをコッソリ格安で乗せていただきたいのですが。ではいよいよ主役の麺をいただきましょう。
ナルホド…うどんでも蕎麦でもなく中華麺です。正直に告白すると、このツユならうどんの方が合うような気がしないでもないような気がしないでもないのですが、じっくり味わっているとわかったことがあります。この中華麺はラーメンなどに使われる純然たる中華麺ではなく、限りになく細うどんに近い中華麺なのでは?と思った次第です。麺の細さや色は中華麺ではあるものの、食感のモチモチさはうどんのようで、中華麺のクリーム色の正体でもある卵感もあまり感じません。つまり、昔ながらのうどん・蕎麦店や食堂らしい中華麺ではないかと感じたのです。立ち食い蕎麦店の中華そばや、スーパーなどで販売されている袋の中華麺に近い感じ、と書けば少しはイメージしていただけるでしょうか。細麺らしくツルツルしていて食べやすく、喉越しを楽しむ麺だと考えると、ラーメンスープよりもこちらのうどんツユの方が合っているようにも思えてきます。やはり麺のREPORTは難しいですね。自分でも何を書いているのかワケがわからなくなってきましたので、「巻き寿司(1皿)」をいただきます。
これは寿司店ではなく、食堂の王道巻き寿司です。甘辛に煮られたシイタケにカンピョウ、ミツバに甘めの伊達巻が酢飯でしっかりと巻かれていてノリの風味もあり、幼い頃に良く食べていた気取らない巻き寿司。こんなのが運動会や遠足などのお弁当に入っていたら、それだけでテンションがアガるヤツです。最近では新鮮な魚介類がふんだんに入っている巻き寿司も珍しくなくなりましたが、巻き寿司はそういうことではない、と再認識させられた一皿でした。この素朴な味わいこそが巻き寿司の原点です。新鮮な魚介類なら握り寿司なり海鮮丼なりで食べれば良い。こちらの「巻き寿司(1皿)」が巻き寿司の基本形であり、そこからゴージャスさを求めるのであれば煮穴子やトビコ、桜デンブなどひと仕事した具材を巻くべきなのだ、と大昔にご馳走していただいた超高級寿司店の太巻きを思い出しながら、巻き寿司の真理に気づいてしまいました。「中はく」と「巻き寿司(1皿)」でも¥1,000でオツリが来る価格ながら十分に満足できた今回のREPORT。会計時にいよいよ「中はく」の名前の由来をお店の人に尋ねます。“中華麺だから中はくなんですよ”…イヤ、“はく”は??と聞き返そうと思いきや、何だか聞きにくそうな雰囲気を察知して、そのまま退店してしまいました。ほら、いつもどおりモヤッとしたREPORTだったでしょ?管理人の力量ではこの回答が精一杯でしたので、「新大宮商店街」近くにお越しの際にでもチャンとした人が「中はく」の名前の由来を尋ねていただき「テイクアウト姉妹」さんにご報告いただければと切に願っております。
[2023年11月18日訪問]
大力 本店
●住所…京都市北区紫竹下緑町89-5(Google マップ)
●TEL…075-492-2534
●定休日…金曜日
●タバコ…禁煙
●交通…地下鉄「北大路駅」から徒歩16分程度
●専用駐車場…なし
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「大力 本店」でご確認ください。
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