円町にあるランチもオススメな街の気軽な寿司店

和食編
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握り寿司が食べたい。年末の浮かれ気分につられて貧乏なクセに高級料理である握り寿司が食べたい。大切なことなので二回書きました。握り寿司はお高いのであまり食べられませんが、お金さえあれば毎日でも食べたい。回転寿司チェーンにでも行けば良いのでは?と思われる人もいらっしゃるでしょうが、そこが罠なのです。一皿¥100ぐらいからの低価格のため、ついつい気も財布の紐もゆるくなり、テキトーに飲み食いしていると意外に高額な支払いになった、という経験を持つ人も少なくないでしょう。実は管理人は以前、ひとりで回転寿司チェーンに行き、欲望のおもむくままに注文をして会計時に¥6,000を超え切腹しようと思ったことがあります。フードファイターレベルに食べてしまいました、というワケではなく、つい単価の高いネタや寿司以外の副菜などを注文しまくったための大惨事であり、それ以来、回転寿司チェーンを警戒するようになりました。繁華街などにある高級寿司店では難しいのですが、街のお寿司屋さんのセットメニューなら¥2,000前後でおいしい握り寿司をいただくことができます。とは言え管理人にとって、何かと物入りな今年の年末に¥2,000でもかなりキツイ。できれば¥1,000でオツリが来るレベルで握り寿司をいただきたい、とワガママを言い散らかしながら日々を過ごしていたのですが、思い出しました。確かあの寿司店なら¥1,000未満だったハズ…と日曜日に円町方面へと向かうことに。

西大路通丸太町通の交差点(円町)を南へ350mほど行き、新二条通の交差点(西大路太子道)を西へ70mほど行ったところにある「寿し ます田」。当ブログでREPORTした「太子道うおつね」や「飲茶・点心 美龍」、「slowflow」が営業されている二条プラザにある寿司店です。管理人はたま〜に円町エリアで用事があるため円町のREPORT多めなのですが、さすがにREPORTし過ぎて円町の飲食店ストックが残りわずかな状態となっています。この状況で「寿し ます田」をREPORTするのは…と一瞬躊躇したものの、握り寿司の誘惑には勝てませんでした。こちらの昼の営業時間は11:30〜13:30、夜は17:30〜22時で夜営業がメインといった感じでしょうか。ただ、昼も常連客や近隣にお勤めの人などが足繁く通う寿司店で、メディアなどではほとんど紹介されていない穴場店だと思います。昼の混雑を避けたいため開店直後の11:45に到着。まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

おそらくどこぞの誰かが管理人の車のタイヤ2本に穴さえあけていなければ、「上にぎり」¥2,700だって不可能ではなかったハズなのに。実際にタイヤ2つに穴があいている状況を確認し、ほぼほぼイタズラかも…と管理人だけでなくタイヤ交換のプロたちもおっしゃられていましたので、個人的にはかなりムカついています。何もこんなオンボロ車ではなく、高級車を狙えば良いのにと不届きな感想が頭によぎりましたが、それはもう人としてダメ。むしろ自分の車で良かった、タイヤ2つで済んで良かったと思い直しました。ただ、タイヤ交換のプロから“何か恨まれていることは?”と尋ねられて内心ショックを受けたのはナイショです。サテ、「上にぎり」は論外として、「にぎり寿司」¥1,700や「盛合せ寿司」¥1,500にも心が動いたものの、やはり当初の目論見どおり「お昼の定食(にぎり寿司、細巻、ミニうどん)」¥950に決めました。お昼だけのお値打ちメニューですし、寒い日だったこともあり、温かいうどんも食べたかったのです。¥950ですのであまり多くは期待できないかもですが、握り寿司であるのは間違いありません。ではメニューも決まりましたので、ズンズンと奥に続く店内へ入って行きます。

開店直後にも関わらず常連らしいきお客さんがすでに昼飲みを楽しまれていました。カウンター6席程度と6名ほど座れるテーブル席1卓のコンパクトな店内です。アットホームな雰囲気で、一般的な寿司屋の大将にありがちな気難しい寡黙なタイプではなく、明るくおしゃべりな大将なのも高ポイント。ナルホド、管理人は昼は平日しか伺ったことがなく日曜日の昼は初訪問だったのですが、休日のランチとしても最高なお店なのだと実感できました。昼でももちろん一品料理や握り寿司の単品を注文できます。

握り寿司の価格も意外に高くありません。それこそ回転寿司レベルです。が、こちらは回らない寿司店ですので、より本格派。タイヤ穴あけ犯さえいなければ「中トロ」¥500や「うに」¥500などをお好みで注文できたのに…と悔しさが込みあげてきました。さらに2名組の常連らしきお客さんが入ってこられたのですが、どうやらこちらの常連さんたちはもれなく富裕層のようで、大将が気まぐれで?本日煮込んだ牛スジ煮やたまたま仕入れられた?クジラの刺身などに舌鼓を打たれていて悔しさ倍増。管理人ほど牛スジ煮が好きな人間は半径10km以内におそらくいないでしょうし、美味しんぼ山岡さんですら絶賛するクジラの刺身もぜひ食べたい。が、値札か書かれていないため、おそらくそれほどお高くないであろうとわかってはいるものの、年末のお財布事情を考えると注文する勇気が出ませんでした。貧乏は人を卑屈にします。そして歪んだ思想を持つのも仕方ありません。この富裕層どもはどうせ車も高級車なのでしょうから、100円ショップで何か鋭利な工具を購入して高級車のタイヤに…と良からぬことを考えていると、笑顔の大将から「お昼の定食(にぎり寿司、細巻、ミニうどん)」が運ばれてきました。

¥950とは思えないクオリティに管理人も思わずニッコリ。モウモウと湯気をたたえる「ミニうどん」はきつねうどんで管理人が今、最も食べたいうどんでした。握り寿司はハマチにエビ、マグロ、タコ、玉子で細巻は鉄火巻とキュウリ巻と王道のネタで管理人好み。笑顔とおいしそうな食事は人の歪んだ心すら溶かすのです。良からぬたくらみもすっかり消え失せたところで、まずは汁物代わりにアツアツの「ミニうどん」からいただきます。

あぁ…旨い。寒い日のアツアツうどんは最高です。しかもこのきつねうどんは京都らしさ全開。まずうどんは京都人が大好きな細めのうどんでコシもわずかに感じられる加減なのも京都検定合格レベルでしょう。京都検定そんな設問があるかは知りませんが。そして刻みきつね(薄揚げ)なのも京都流。お隣の大阪でもまず見かけない刻みきつねは京都独自の文化と言っても過言でありません。確かに「日清のどん兵衛 きつねうどん」に代表される全国のきつねうどんように、使い捨てカイロ大の汁シミシミなきつねも当然おいしいものの、うどんの具としての一体感は刻みきつねに軍配が挙がると思うのですがいかがでしょうか。刻まれているからこそ、うどんと一緒にすすることができ、うどん・ダシ・きつねの三位一体な味わいを楽しむことができます。基本、ケチで感じ悪い京都人ですから、本来面倒な刻む工程を省きそうなものですが、いにしえの京の料理人たちはきつねうどんのきつねにすら創意工夫を重ねた結果、現在にまで伝わる“刻みきつね”で提供されていると信じたい。知らんけど。ネギもおそらく九条ネギであろう青ネギで、京都のきつねうどんはコレ!というおいしさを堪能することができました。

握り寿司や細巻もなかなかの本格派です。中でも特筆すべきはマグロ。おそらく…多分…ですが、ホンマグロの赤身です。このネットリとした官能的な食感、マグロの赤身特有の旨味と酸味が素晴らしい握り寿司だと感じました。他のネタも申し分なく、さすがは寿司店と再認識させられる味わいだったと思います。¥950ながら握り寿司5貫だけでも十分に満足できるおいしさでした。まずはタコの淡い甘みと食感を、次にエビの旨味、続いてハマチの濃厚な味わいを楽しみつつ、キュウリ巻で口をサッパリさせて鉄火巻でまた臨戦態勢を整え、大ネタのマグロの赤身にウットリしてから〆のデザート感覚でふんわり甘い玉子をいただく…という高級寿司店の握りコースにも負けない贅沢なストーリーを描くことができました。しかも¥950で。もちろん要所要所できつねうどんをすすったり、ガリで爽やかなアクセントをつけることも忘れてはなりません。とてもコスパ高い、満足できるランチをいただくことができました。飲食店激戦区の円町エリアで寿司を気軽に楽しみたいなら、ぜひこちらに足をお運びください。管理人は日頃の不平不満やストレスなども解消できましたので、帰りに近くの100円ショップへ寄ってふりかけでも買って自宅に戻ろうと思います。

[2023年12月17日訪問]

寿し ます田
●住所…京都市中京区西ノ京北壺井町88-1 二条プラザ1F(Google マップ
●TEL…075-812-7918
●定休日…水曜日
●タバコ…喫煙可
●交通…JR「円町駅」から徒歩6分、地下鉄「西大路御池駅」から徒歩7分程度
●専用駐車場…なし
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「ます田」でご確認ください。

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