地元で長く人気の花園橋近くの定食店・食堂

和食編
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今回は昭和の定食店・食堂シリーズです。昭和の定食店・食堂と言えばうどん・蕎麦類を軸に丼や定食類、京都市内であればぼた餅・おはぎや赤飯なども提供されている餅食堂系が主流ですが、今回REPORTするお店は和食なのか洋食なのか、はたまた中華なのか、飲食店ジャンルとしてはよくわからないメニューラインナップとなっています。ただ、管理人が子どもの頃には、こちらのような何でも提供するよ〜スタイルの、大将の腕自慢的な定食店・食堂も少なからず存在していました。中にはホントかウソかは知りませんが、高級ホテルのシェフだったと豪語する大将が、客のリクエストに応じてメニューはないオムレツや白身魚のピカタなんて当時としてはかなりシャレた料理を作ってドヤ顔されていた、かなり昔に借金か何かが原因で閉業されたお店があったことを思い出されます。今にして思えばシェフかどうかはともかく、高級かどうかはさておき、おそらくどこぞのホテルで調理の修行経験があったのでしょう。また、料理人としても器用な方だったようで、他店で食べた料理を自らの舌をもとに再現されていたなどお店自体もそこそこ繁盛していて、才能やセンスはあったのだろうと推察されます。仕事は違えど管理人のように器用でもなく、才能やセンスのカケラもない人間にとってはうらやましい限り…なのですが、飲食店に限らずどんな業界であれ器用で才能・センスある人は結構危うい印象。もちろんその力量を発揮して活躍されている人も多いものの、その多才・多芸さゆえか本業が雑になり、いつの間にか現場から退場せざるを得なかなった人も少なくありません。裏を返せば、飲食店なら和食でも洋食でも中華でも器用にこなされていて長年営業されているお店は信頼できると言えるでしょう。そんな、管理人にとっては京都市内ではめっきり少なくなった大将の腕自慢的な定食店・食堂をREPORTしようと、宝ヶ池方面へと向かいました。

白川通国道367号(通称:若狭路/若狭街道/敦賀街道/鯖街道など)の交差点(花園橋)を南へ470m・東へ50mほど行ったところにある定食店・食堂「お食事処 泉亭(いずみてい)」。こちらはバイパスの下の道にありますので、車やバイクの人はバイパスには上がらず東西の下道をお通りください。叡電「宝ケ池駅」から徒歩2分程度とアクセスも便利です。昔から営業されているお店で地元の人御用達のお店ですが、最近では外国人観光客なども利用されているのだとか。以前は夜も営業されていましたが、現在は当面?11時〜15時の昼営業のみとなっているようです。かつてはタバコ店も併設されていたのでしょう、昭和のタバコ屋さんの雰囲気漂う外観となっています。時刻は13時、早速店内に入ってみます。

常連さんらしきシニアのお一人様お二人が食事をされていました。カウンター6席と4名テーブル席3卓のコンパクトな店内。年季の入ったテーブルや椅子などの調度品が昭和感満載です。管理人にとっては超久しぶりの訪問なのですが、いつも利用していると錯覚するような昔ながらの懐かしい雰囲気となっています。ではメニューを確認してみましょう。

ほぼ¥1,000でオツリが来るメニューラインナップです。定食の「焼き魚」¥750や「豚肉の生姜焼き」¥850など和の定食とともに、「エビフライ」¥950や「ミックスフライ」¥950といった洋定食、「酢豚」¥1,100や「中華そば」¥550などの麺類は中華と、バラエティ豊かなメニュー構成となっています。管理人としてはこちらで最もいただいていたのが「カツ丼」¥750。カツ丼はうどん・蕎麦店のもの、トンカツ店のもの、定食・食堂のものと3タイプに分かれ、それぞれ微妙に異なる特色があるのですが、定食・食堂の分野では管理人好みの「カツ丼」を提供されているのです。今回も訪問前までは「カツ丼」を注文する気マンマンでした。が、しかし。「日替定食」¥750の「ポークチャップ」「さかなフライ」を見た瞬間、ここはあえて「ポークチャップ」ではないか、レギュラーメニューではないもののマスターのセンスが問われるアレンジメニュー、しかも昔懐かしい洋食を試すべきでは?と考え直し、今回は「日替定食」を注文しました。

「日替定食(ポークチャップ、さかなフライ)」が到着。小鉢の豆の煮物と付け合せの野菜サラダ、ポテトサラダが付いて¥750はかなりリーズナブルではないでしょうか。しかも豆の煮物やポテトサラダはおそらく手作り。市販品もおいしいですが、手作りの味は本当においしく、ポテトサラダのポテトがゴロゴロしていてジャガイモの風味をしっかり感じられます。豆の煮物にせよポテトサラダにせよ、もう自分では久しく作っていないだけに、手作りの味には敏感なのです。それではメインの「ポークチャップ」からいただきましょう。

タマネギたっぷりで薄切り肉ではない肉感しっかりめの満足度の高い味わいです。「ポークチャップ」とはその名のとおり、日本では豚肉のケチャップ焼きなのですが、実は本場アメリカでは違います。“ポーク(豚)+ケチャップ”ではなく“ポークチョップ”というアメリカの家庭料理がベースとなっていて、“ポークチョップ”がなまって日本で「ポークチャップ」となった説が一般的ではないでしょうか。日本の多くのお店ではケチャップで味つけにしますが、古くからの洋食店や西洋料理店の「ポークチャップ」はマデラ酒から作るマデラソースやデミグラスソースで味つけしていました。今ではほとんど見ることがなくなった、イヤ「ポークチャップ」はケチャップ味が当たり前になってしまいましたが、本来は洋酒味の独特なソースなのです。そしてこちらの「ポークチャップ」はケチャップ味ではない、マデラ酒かどうかはわかりませんがブランデー系統の洋酒を煮詰めた?味の「ポークチャップ」に感じました。これぞオトナの味わいです。もちろんアルコール分は飛んでいますので車やバイクで来られた人も安心していただけます。洋酒の渋みがアクセントとなっていて、クセがあると言えばある、好き嫌いが分かれる味かも知れません。が、ケチャップ味ではない「ポークチャップ」は、本当に久しぶりにいただくことができました。50歳代以上の人にとっては懐かしい味、若い人にとっては体験したことがない味ではないでしょうか。

「さかなフライ」も完全に舐めていました。管理人は白身魚のフライが大好きで、自宅の冷凍庫には冷凍の白身魚フライを常備しているほど。マクドナルドでは必ずフィレオフィッシュを注文するぐらい好きですので、白身魚フライについては京都市内でTOP100に入るぐらいには詳しいと思っていたのですが、こちらの「さかなフライ」の身のフワフワ感と揚げ上がりには驚きました。白身魚の旨味もしっかりと味わえ、冷凍の白身魚フライとは比べ物にならないおいしさ、個人的にはフィレオフィッシュ超えの味だと思います。マヨネーズを付けていただくと絶品です。タルタルソースがないのが気にならないほどの味わい。この「さかなフライ」だけでも食べる価値はあると感じました。管理人オススメの「カツ丼」だけでなく、定食類や中華の麺類各種なども定評のあるお店です。昭和のノスタルジー感あふれる定食店・食堂で、リーズナブルなランチを試してみられてはいかがでしょうか。

[2024年10月26日訪問]

お食事処 泉亭
●住所…京都市左京区山端大塚町5-67(Google マップ
●TEL…075-711-2075
●定休日…日曜日
●タバコ…禁煙?
●交通…叡電「宝ケ池駅」から徒歩10分程度
●専用駐車場…なし
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「泉亭」をご確認ください。

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