ガチ中華ながら日本人も入りやすい中華店

中華編
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本日は3月3日、ひな祭り(桃の節句)です。3月に入り、いよいよ気温も春らしくなってきました。が、油断は禁物。3月は暖かい日もあれば、真冬レベルに寒い日も珍しくなく、体調を崩しやすい月でもあります。当ブログ的に3月は冬のご馳走をいただける最終月。やはり温かい汁物系が食べたいと考え、そう言えば最近「担々麺」を食べていないと気づきました。管理人は「担々麺」が大好物で、京都市内には担々麺専門店なども数多く営業されていて、当ブログでも何軒かはREPORTしています。そして昨今の「ガチ中華」ブームも、担々麺の普及に一役買っているような気がしないでもありません。少なくとも京都市内のガチ中華店で圧倒的に多いのが四川料理のお店です。昔の町中華店はそのほとんどが広東料理をベースとしているのに対し、本場の中国本土や香港、台湾など中華圏の地域から来日され営業しているお店は、四川料理をはじめ中国大陸北方の北京料理や中国東北料理、そして香港料理や台湾料理などが多く、ガチ中華店として知られています。中でも四川料理ベースのガチ中華店は驚くべきペースで開業されていて、もはや既存の町中華店よりも多いのでは?とさえ思えるほど。そして四川系ガチ中華店の特徴として、まずメニューが日本人向けでないことが多く、接客も大陸風の良く言えばおおらかさ、悪く言えばつっけんどんな店員さんが少なくなく、日本人にとっては利用するハードルが高い印象ではないでしょうか。これはもう文化の違いとしか言いようがなく、そもそも日本の飲食店の接客レベルは中国だけなくアメリカやヨーロッパなどの先進国と比較してもかなり高いのだそうです。そんなこともあり、日本で数多く生まれるガチ中華店は、閉店されるお店もまた多く、日本でのビジネスの難しさを感じていらっしゃると思います。とは言え本場出身の人が営業されているガチ中華店のすべてが日本人にとって入りにくいお店ではありません。そこで今回は、日本人好みのメニューも用意されていて接客もしっかりとされているガチ中華店へ向かいました。

北大路通堀川通の交差点(堀川北大路)を西へ280mほど行き、大宮通を南へ280mほど行ったところにある「中華料理 美喜屋(みきや) 本店」。こちらは昨年2024年(令和6年)の夏頃にオープンされたお店で、それまでは別の中華料理店が営業されていました。管理人がお店の前を通った際に新しい中華料理店ができていることに気づき、ノボリに「担々麺」と書かれていたため、訪問の機会を伺っていたお店です。「担々麺」や「麻婆豆腐」を店頭でアピールされているお店は十中八九、四川料理店。管理人は辛いものが苦手なクセに辛いもの好きというややこしい食癖の持ち主ですので、四川料理店は記憶していたのです。こちらは地下鉄「鞍馬口駅」から徒歩13分程度と徒歩圏内ではあるものの、駅近というワケではありませんので、車でお越しの際には近くのコインパーキングをご利用ください。昼の営業時間は11時〜14時、夜は17時〜22時となっています。時刻は13:30、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

ランチなら麺とご飯物の「麺飯セット」¥980もしくは麺と「よだれ鶏」や水餃子の「特別麺セット」¥980がお得ですね。¥1,000でオツリがくるリーズナブルさで麺類だけでは物足りない人にもピッタリ。また一品料理も¥1,000前後と、会食などにも便利そうです。唐突に?「北京ダック」(¥11,800/羽)の高額メニューも掲載されていて、本格店なのもうかがえます。そして何より、どのメニューも日本人に馴染み深い料理が多く、安心ではないでしょうか。何だかよくわからない中国語メニューだらけでテキトーに注文したら実は何かしらの虫の料理でした、なんてガチ中華店ではたまに見かける不穏な香りはありません。「大エビ炒飯」¥880とか日本人でキライな人はいないであろうメニューが豊富。こちらは中国の人が営業されているお店ですが、日本での商売を理解されていると思われるメニュー構成ですので、管理人も夏になれば再訪し、「翡翠冷麺(大エビ入り冷やし中華)」¥1,080を試してみたいと考えています。冷やし中華は天津飯や中華丼などと同様、本場にはほぼ存在しない料理であり日本で発展した中華料理ですので、これらを提供されているお店は日本人にも利用しやすい目安となるでしょう。では早速、店内へ入ってみます。

ガチ中華店らしい店内です。4名テーブル席5卓と8名ほどが座れる円卓があり、意外と(失礼)広めの店内。お一人様も利用されていましたので、ランチタイムのピーク時を避ければ4名テーブル席でゆったりと食事できます。ガチ中華店にありがちなお客さんがすべて中国人、という感じではなく、管理人が訪問時は1組だけ中国のお客さんでしたが、それ以外は日本人のお客さんでした。おそらく地元の人のようなでしたので、地域に根づきはじめたお店ではないでしょうか。では一部とはなりますが、改めてメニューを確認してみましょう。

どれも馴染みある中華料理ですね。今回は「担々麺」がお目当てですので「麺飯セット」の「汁あり担々麺」と「国産牛すじ飯」に決定。本当は中華店としての実力を試すなら「チャーハン」、四川料理としての実力を試すなら「陳麻婆飯」なのでしょうが、管理人は海原雄山ではありませんので、中華店なり四川料理なりの実力を試すことはできません。それなら自らの欲望に忠実な、大好きな牛すじを使った「国産牛すじ飯」を食べたい。飲食店紹介ブログとは思えない自分本位のチョイスですが、もう900軒以上、こんな雑な感じでやっておりますのでご容赦願います。

まず「汁あり担々麺」が到着。日本の担々麺は汁があって当たり前レベルですが、実は本場の担々麺は汁なしの方がポピュラーなのです。個人的には汁なし担々麺も大好きなものの、やはり寒い時期は汁ありがありがたい。このゴマの香りが食欲を刺激しますね。もう我慢できませんので、「国産牛すじ飯」の到着を待たずいただきましょう。

あぁ…スープが旨い。本場の担々麺にはない、日本人好みの濃厚なスープです。京都市内の担々麺専門店ほどの濃厚さではないものの、管理人にとってはほど良い濃厚さでズルズル飲みたいおいしさ。そしてさすがは本場仕込み?なのか、辛味も効いています。辛いものが苦手な管理人がギリギリですので、辛いものが得意でない人やお子様は担々麺以外の麺類にされた方が良いかもしれません。が、この辛さも特に寒い時期にはおいしい。まぁ料理はピリ辛にすればたいていは旨くなる、と和の鉄人・道場六三郎さんもおっしゃっていました。横で聞いておられた中華の鉄人・陳建一さんは苦笑いでしたが。担々麺も麻婆豆腐も、ある程度の辛さがなければおいしくないのです。と、辛いものが苦手な管理人はエラソーに講釈を垂れるのは間違っていると思います。

この濃厚なスープに細めの中華麺が良く合います。中華麺自体は一般的な細麺だと思うものの、小麦の香りがしっかりとわかる味わいです。ゴマベースのスープに肉味噌、高菜?のザーサイ?、青菜(青梗菜)などの具材と麺がからみ、本当に旨い。もう麺をすする勢いが止まりません。身体もポカポカと温まり、まだまだ寒い日にはこたえられません。暖かくなれば「汁なし担々麺」も食べてみたいと感じました。

そして「国産牛すじ飯」です。思ったとおり、牛すじ煮込み飯ですね。マズいワケがない安定の一品です。と、思うでしょう?管理人はスキあらば牛すじ煮込みを自作していますので、もう味の想像はついていたつもりだったのですが…。

一口食べて、ちょっと驚きました。イヤ、トロトロにしっかりと煮込まれた牛すじではあるのですが、味付けが一般的な砂糖・酒・みりん・醤油の甘塩っぱいものではなく、プラスそこはかとない酸味が追加されているのです。もちろんマズくはなく、ご飯も進む味なのですが、このビミョーな酸味は何?とかなり味わい尽くしました。そして皆様が想像されたとおり、管理人では答えがわかるワケないのです。おそらくですが、中国の調味料独特の発酵した味だからでは?と推察しました。日本の醤油と比べて中国の醤油などはモノによるものの、かなり発酵した酸味が強く感じることがあります。よく考えればこちらは中華店、しかもガチ中華店。管理人が自作する牛すじ煮込みは和食ですから、味が異なるのは当然です。つい思い込みで食べてしまったため驚いてしまいましたが、中華の牛すじ煮込みだと考えると納得できました。この「汁あり担々麺」と「国産牛すじ飯」で¥980は相当お得なのは間違いありません。リーズナブルに本場の中華を食べたい人は、ぜひこちらでランチやディナーを楽しまれてみてはいかがでしょうか。管理人はこちらで「汁なし担々麺」と「翡翠冷麺(大エビ入り冷やし中華)」を食べる予定ですので、最低でも2回は訪問いたします。そしてもし当ブログをご覧いただいている大金持ちがいらっしゃいましたら、ぜひこちらの「北京ダック」を管理人にご馳走いただけないでしょうか。もちろん一羽分もありますのでご馳走していただいた大金持ち様とシェアいたします。独り占めなんてしませんのでお気軽にお声がけくださいね。

[2025年3月2日訪問]

中華料理 美喜屋 本店
●住所…京都市上京区若宮83(Google マップ
●TEL…075-276-0789/075-275-7230
●定休日…不定休
●交通…地下鉄「鞍馬口駅」から徒歩13分程度
●専用駐車場…なし
●タバコ…禁煙
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「美喜屋」をご確認ください。

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