京都 北野天満宮近くの大衆中華店で食べる

2018冷やし中華
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35:誠養軒

京福電鉄(嵐電)北野白梅町駅がある西大路今出川を東へ300メートルほど行くと、「北野天満宮」が見えてきます。平安時代、宇多天皇の厚い信任を得て次の醍醐天皇のときには右大臣にまで出世した菅原道真を祀るこの神社は、道真が学者としても優秀であったことからいつしか学問の神様と呼ばれ、多くの受験生から神頼みされる京都でも有数の忙しい神様としても有名です。管理人も小学生の頃は毎年北野天満宮、通称北野の天神さんへ初詣に行ってました。しかし人としての基本スペックが低かったため、道真公のお力をもってしても、こんな残念な仕上がりになっています。

北野の天神さんから今出川通を挟んで南側には上京警察署があり、その道を200メートルほど進むと見えるのが、大衆中華の名店「誠養軒(せいようけん)」です。昭和を色濃く残すこのお店は、カウンター4席にボックス2席。しかもカウンター4席中2席は大将の荷物が置かれていて使用不可状態のため、すぐ満席になるという大らかな時代をそのまま受け継ぐお店です。

何を注文してもおいしいお店ですが、中でも気になるメニューは「白梅麺」と「紅梅麺」各¥700。さすが梅の名所としても名高い北野の天神さんのお膝元だけあって、風情あるネーミングではないでしょうか。この訪問では注文していませんので、「白梅麺」と「紅梅麺」の内容は申しあげられません。気になる方はぜひ足を運んでお試しください。

今回は通年販売している「冷麺」¥870を食べてみました。

スープはさっぱり系の酢醤油ベース。冷やし中華の王道的な味わいです。酢も醤油も甘さも控えめながら、コクのある味のため食べ飽きません。

麺は細めの中華麺。これがキンキンに冷えていて、大将の丁寧な仕事ぶりが伺えます。具はきゅうり、もやし、錦糸玉子、焼豚がどっさりと乗っています。頂上にはアクセントとなる紅生姜。全体に炒った白ごまがかけられ香ばしさもあり、苦もなく食べ進むことができます。本日8月31日のような蒸し暑い夜には、さっぱりと食べられる酢醤油ベースの冷やし中華が、本当にありがたく感じられました。

北野の天神さんの近くながら、お客さんのほとんどは地元の方だと思います。周囲には中華料理の名店が多くあるだけでなく、和食店などの飲食店も豊富で、観光客が選ぶお店ではない感じです。しかし、地元に愛されるお店というのは、やはり何かしらの魅力があるのは間違いありません。ガイドブックに載っているお店にはない、ホッとくつろげる空間がこのお店にはあります、狭いですが。ご本人またはお子さんが受験を控えているなら、北野の天神さんで合格祈願をした後、「誠養軒」で一足早い合格祝いを楽しまれてはいかがでしょうか。

[2018年8月31日訪問]

誠養軒
●住所…京都市上京区新建町10
●TEL…075-462-5073
●定休日…月曜日(毎月25日は営業)
●備考①…「冷麺」は通年販売
●備考②…店内喫煙可
●ホームページ…なし
※詳細は食べログ「誠養軒」で検索してください。

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