金閣寺の観光客に人気の麻婆豆腐&担担麺専門店

中華編
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麻婆家 【閉業】

※お知らせ※
「麻婆家」は2019年9月に閉業されたようです。本格的な麻婆豆腐と濃厚でクリーミーな担々麺は記憶に残る味だったと思います。おいしい四川料理をありがとうございました。

京都市北区には観光客にも人気の「金閣寺」があります。

カキツバタが爽やかな初夏の金閣寺(写真提供:京都フリー写真素材集さま

「金閣寺」はトリップアドバイザーが調査した「旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の観光スポット ランキング 2017」で第8位とかなり上位です。もともとは室町幕府の三代将軍・足利義満が山荘北山殿を造営し、没後に「鹿苑寺(ろくおんじ)」となりました。足利義満と言えばアニメ「一休さん」の意地悪でかなりマヌケな将軍様として活躍(?)していましたが、実際には室町幕府の全盛期を築いたかなり有能な人物だったようです。ちなみに「金閣寺」は通称で「鹿苑寺金閣」が正式名称。1950年(昭和25年)に放火で全焼し、1955年(昭和30年)に再建されたため、歴史的価値は低いとされています。しかし、日本国内に数多くある名所・旧跡を抑えて外国人に人気なのは、黄金に輝くビジュアルに尽きるでしょう。梅雨入り間近の日曜日、貴重な晴れ間に原付でなんとなく金閣寺周辺までやってきたのですが、外国人観光客や修学旅行生たちで混雑していました。そこで金閣寺周辺の飲食店はスルーし、きぬかけの路木辻通)を300mほど南西に行ったところにある「麻婆家(まーぼーや)」へ伺いました。

マンションの地下1階にある四川麻婆豆腐と担担麺の専門店です。もうすぐ3年目を迎えられる新しいお店ながら、地元民や観光客で客足の絶えない人気店となっています。立命館大学 衣笠キャンパスから近いこともあり、学生や教職員がランチを食べることも多いのだとか。ランチタイムが15時に終わるため、14時に店内へ入ってみました。

地下1階の入口前には簡易な喫煙所が設けられています。地下のお店は特に夜は入りにくいものですが、こちらはお店はリーズナブルでオーナーさんも店員さんも若くて明るいのでご安心ください。では早速入ってみましょう。

4名1組、そして2名1組の中国人観光客が食事中。日本の観光地で中国人観光客は珍しくともなんともないのですが、なぜ日本への観光でわざわざ中華料理を食べるのか前々から不思議に思っていました。もっとも、日本の中華料理は本場のそれとはまったく違う料理だとも聞きますし、中国人と言っても例えば北京在住の方にとっては四川料理や上海料理などはもはや別の国の料理に思えるのかも知れません。それではお腹も減ってますのでメニューを確認してみましょう。

四川麻婆豆腐と担担麺の専門店ですから、できれば両方食べてみたい!という方にぴったりなメニューがありました。「濃厚クリーミー 坦坦(担担の誤植?)麺 お得なミニ麻婆丼セット!」¥1,100。「チーズ担担麺」のセットなら¥1,150です。個人的には近江牛(!)を使用している「四川旨辛麻婆豆腐セット」¥1,000や「麻婆あんかけ焼きそば 御飯付き」¥900もかなり興味を惹くものの、やはり麻婆豆腐と担担麺をはずすわけにはいきません。今回は「とろーりチーズ 濃厚クリーミー 坦坦麺 お得なミニ麻婆丼セット!」を注文してみました。

う、うまそう!そして太りそう!なボリューム満点のセットです。驚くのは担担麺に豚の角煮らしきものが乗っていること。チャーシューが乗っている担担麺はありますが、豚の角煮は相当珍しいのではないでしょうか。“濃厚クリーミー 坦坦麺”と言うだけあって、ビジュアル的には「担担 四条本店」に代表される京都独自のポタージュのようなスープの担担麺の雰囲気です。一方、「ミニ麻婆丼」は四川山椒がガッツリと振りかけられた本格派の様相。アラフィフが泣いてしまうぐらい辛いヤツかも知れませんが、もう後には退けません。まずは辛くなさそうな担担麺からいただきましょう。

麺は中太の中華麺で、「担担 四条本店」以上の濃厚さ!「担担麺 胡」に匹敵する、もはやスープなのかタレなのかわからないクリーミーさです。もちろん辛みはほとんど感じられません。芝麻醤が効いている濃厚なゴマの風味香るスープと麺がよくからみ、まろやかで誰もが食べやすいおいしさです。そして豚の角煮は醤油味控えめな味付けが大成功。トロトロの柔らかな薄味の角煮と濃厚スープとの相性も抜群。さらにチーズを入れてコクをさらにアップさせたものの、しつこさはさほど感じませんでした。個人的にはもう少し辛さがあってもいいかな?と思いましたが、子どもや女性が食べやすい、ハイレベルな担担麺であるのは間違いありません。

そして「ミニ麻婆丼」に挑みます。四川山椒の香りがたまりません。一口食べると…適度な辛さにオイスターソースなどで本格的に調理された濃厚な麻婆豆腐は絶品です。これは四川料理店レベルのクオリティと言っていいでしょう。辛みは感じますが、激辛ではないのでご安心ください。豆腐のおいしさを何倍にも高め、しかもアホほど辛くない、これぞ日本人好みの麻婆豆腐です。もちろんご飯にもよく合いますし、ビール好きにとってもたまらない逸品ではないでしょうか。

京都風のクリーミーな担担麺と四川風の本格麻婆豆腐が食べられる、他ではお目にかかれないお店だと感心しました。辛いのが苦手な方でも大丈夫ですし、辛さを欲する人は「シビ辛ソース」¥100をトッピングして、激辛を堪能することもできます。リーズナブルに担担麺と麻婆豆腐を食べたい方は絶対に行くべきお店です。また、金閣寺などの観光ついでにでも立ち寄られてみてはいかがでしょうか。金閣寺周辺の飲食店と比べれば割とスムーズに入れる、穴場的なお店ですよ。

[2019年6月9日訪問]

麻婆家
●住所…京都市北区衣笠総門町9-1 カスティロ レビィB1
●TEL…075-354-6686
●定休日…不定休
●備考…店内禁煙
●ホームページ…twitter

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