麺屋坂本
梅雨明けで本格的な夏を迎えた京都市内。昨年も感じましたが、特に昼間は外出をためらうほどの猛暑、酷暑で、地元民であってもこの暑さには驚いています。夕方、夜になっても湿度の高い空気と熱風で不快指数は超高め。京都観光を楽しみたい方には申し訳ありませんが、夏の京都市内は地獄の暑さですのでオススメできません。どうしても観光や商用で京都市内に足を踏み入れないといけない場合は、くれぐれも水分補給を忘れずに心がけてください。そして疲れた、ダルい、頭が重いと感じたら、とにかく近くの喫茶店やカフェへ避難しましょう。ほとんどの喫茶店やカフェは冷房が効いていますので、ドリンクで水分を補給しながら涼んでください。熱中症対策だと思って、くれぐれもケチらないように。そんな体温を超える暑い日には、冷やし中華であってもさっぱりとしたものが食べたくなります。そこで今回は、地下鉄「鞍馬口駅」からすぐのところにある「麺屋坂本(めんやさかもと)」へ伺いました。

当ブログでも「まつもと食堂 鞍馬口店」や「鞍馬口 寿星」、「天ぷら 鈴」など、鞍馬口駅周辺の飲食店は多数REPORTしていますがラーメン店は初めて。今年2019年4月の開業以来、少し大人のラーメン店として地元の方や近隣の同志社大学の学生などで連日賑わっています。22時まで営業されているものの、時間が遅くなるほど売り切れとなるメニューも増えますので、早い時刻に訪問された方がいいでしょう。時刻は21:15、早速店内へ入ってみます。


カウンター席と6名がけテーブル席1組のコンパクトな店内です。お店に入ってすぐの券売機で注文するシステム。まずは落ち着いてメニューを確認してみましょう。


こちらのお店は魚介と国産鶏青湯のダブルスープのラーメン店です。あっさり・さっぱりとした中にも奥深い旨味とコクが感じられる、京都ラーメンの主流派・鶏白湯や醤油豚骨背脂チャッチャ系とは真逆の方向性。管理人にような京都ダンディともなれば、あっさり・さっぱり味がうれしい限りです。メニュー表に冷たい麺は載っていませんが、券売機にはありました!「塩冷やしそば」¥900。この冷たい麺だけで満足するのが一流の京都ダンディなのですが、ここはあえてB級ダンディズムを気取るために「チャーシューおかか出汁茶漬け」¥200も注文します。本当はご飯ものなどまったく不要なのですが仕方ありませんね。

見てください、この一流の京都ダンディ「塩冷やしそば」を!透明度の高い琥珀色のスープに海苔、カイワレ、白髪ネギ、メンマ、チャーシュー、そして浅草開化楼で製麺されたこだわりの中華麺。横に添えられているスダチで爽やかさもグレードアップします。まずはこの美し過ぎるスープからいただきましょう。

煮干し系の魚介と鶏スープのダシがしっかりと効いている、濃厚な味わいのスープです。醤油と塩がちょうどいい塩梅で、冷たいスープであっても全体の調和が取れたスッキリとしたクリアな味わいと言えるでしょう。気品のあるおいしさで、和のテイストも感じられる冷製スープ。昆布ダシが入っているかも知れないのですが、一般的なダブルスープ以上に立体的な味わいが感じられました。


麺は中細の中華麺でコシがあり、冷たいスープとからんでスルスルと食べ進められます。これまでさまざまな冷やし中華を食べてきましたが、冷やしラーメンのジャンルではかなり高いクオリティだと思いました。スープと麺の相性が決め手のようで、スダチの汁を入れることで生まれる、どこか郷愁を誘う爽やかな酸味と風味も味わいのレベルを高めています。チューシューもあっさりめの味付けでトロけるほど柔らかく煮込まれていて申し分ありません。ただ、もう少し脂の少ない部位の方が、この「塩冷やしそば」には合うのかも知れません。脂の甘みは感じられるものの、冷えた脂の食感としつこさが冷たい麺とは少しアンバランスのような気もしました。もちろん全体としては高レベルな「塩冷やしそば」だと断言できます。

「チャーシューおかか出汁茶漬け」です。京都では“ぶぶ漬け(お茶漬け)召しあがっておくれやす〜”と言われるのは“早く帰ってくれ”という意味だ、といかにも感じの悪い京都人が言いそうな都市伝説が浸透しています。この件についてはいずれ白黒をハッキリとつけますが、この21世紀にそんなことを言っているのはテレビ番組「秘密のケンミンSHOW」の中だけやで、と申しあげておきましょう。ではダシをそそぎ、ワサビを載せてみます。

京都人はお茶漬けが大好物です。もっとも自宅でのお茶漬けはほとんどが番茶や玄米茶、ほうじ茶など、普段自宅で飲んでいるもの。出汁茶漬けはほぼ外食に限られるのではないでしょうか。具のお茶漬けアラレ、スダチ、実山椒はいいとして、チャーシューとカツオブシは少し不気味かも。とにかくサラサラといただきましょう。

旨過ぎるお茶漬けです!
個人的には出禁覚悟で「チャーシューおかか出汁茶漬け」¥200を3杯注文できれば、他には何もいりません。濃厚なダシにチャーシューとカツオブシの旨味とご飯の甘み、各種薬味の味わいが絶妙なおいしさです。これを「お茶漬け」として提供するのは反則のような気がするほど。しかも1杯¥200。ふと、こちらのお店の隣にお茶漬け専門店をオープンさせ、この「チャーシューおかか出汁茶漬け」を1杯¥200で仕入れて(テイクアウトして)、お客さんに1杯¥500で売れば大儲けできるのでは?と新たなビジネスチャンスを思いついてしまいました。
「塩冷やしそば」も「チャーシューおかか出汁茶漬け」も、高い満足度が得られる逸品です。オープンして3ヵ月とは思えない完成度の高さに驚きを隠しきれません。夏の酷暑にぜひ冷たい麺と出汁茶漬けで身も心も幸せな気分に浸ってください。もしお店の前を通って新たにお茶漬専門店がオープンされていたら売上の70%をロイヤリティとして徴収いたしますのであしからず。
[2019年7月30日訪問]
麺屋坂本
●住所…京都市上京区上御霊中町456-6
●TEL…075-748-0909
●定休日…水曜日
●備考①…「塩冷やしそば」は夏季限定
●備考②…禁煙
●ホームページ…twitter


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