京都北山元町らーめん
屋台らーめん 同志社前店
京都や大阪に住んでいて“夏の終わり”を感じる出来事は多々あります。朝晩が涼しくなり過ごしやすくなるのもそうですし、いつの間にかセミの鳴き声が聞こえなくなったり、夜に秋の虫の声が聞こえてくるようになったり。スーパーや商店街の食料品売場でマツタケを見かける(買うとは言っていない)ときも確実に秋を感じます。そしてユズ。旬は晩秋から冬ですが、京都では8月末ぐらいからスダチやカボスの棚にユズが並び始めます。スダチ、カボス、ユズと同じ柑橘類でありながらそれぞれ味わいや風味は異なり、京都人が一番好んで使うのはおそらくユズではないでしょうか。そんなユズを使った冷たい麺があると聞きつけ、「京都北山 屋台らーめん 同志社前店(きょうときたやま やたいらーめん どうししゃまえてん)」へ伺いました。
以前REPORTした「京都北山元町らーめん 四条烏丸店 本店」の支店に当たります。同志社大学 今出川校地(烏丸キャンパス)近くの烏丸鞍馬口にあり、2017年1月に「屋台らーめん 同志社前店」としてリニューアルオープンされました。夜は深夜0時まで営業されていて、夜遅くでも学生を中心に多くのお客さんで繁盛しています。時刻は21:40、早速店内へ入ってみましょう。
入店時はカウンター席に男子学生1名がラーメンを食べているだけでしたが、管理人がカウンター席に着席してしばらくするとお一人様のお客さんが続々と入店され混雑状態となりました。仕事帰りの女性客もいらっしゃって、人気のほどが伺えます。この辺りは同志社の学生街でラーメン店などの飲食店も多い地域ですが、烏丸今出川へ向かう人が多く、烏丸鞍馬口はちょっとした穴場。落ち着いて食事を楽しむなら混雑する烏丸今出川を避けて、烏丸鞍馬口まで足と伸ばした方がいいでしょう。ではメニューを拝見してみましょう。
グランドメニューは「京都北山元町らーめん 四条烏丸店 本店」とほぼ同じ。トッピングのバターが無料で1日に必要な野菜の半分の量が入っている「野菜らーめん」¥900も健在です。そして夏季限定の冷たい麺は「冷麺」と「ゆず冷麺」(ともに¥900)の2種類。ちなみに「冷麺」と「ゆず冷麺」は9月20日前後まで提供されています。今回は「ゆず冷麺」とプラス¥400で牛すじ丼がつく「Aセット」を注文してみました。まずは「ゆず冷麺」が到着。
座席に爽やかなユズの香りが漂い、夏ではなく秋を意識せざるを得ません。もう今年2019年の冷やし中華もそろそろ終焉に近づいています。具は煮玉子、キュウリ、キクラゲ、モヤシ、レタス、そしてたっぷりのチャーシュー。野菜も肉も大満足のボリュームで、栄養バランスもいい感じ。具と麺、スープをさっくりと混ぜて、いただきましょう。
麺は細めのストレート麺でスープは酢醤油の酢がユズとなった、初秋の冷やし中華と呼ぶにふさわしい味です。まろやかな塩気とユズの香りや風味のスープがやさしい味わい。麺にもコシがあり、軽やかにスルスルと胃に収まっていきます。たっぷりの野菜で口の中がリフレッシュされ、チャーシューのボリュームも満点。あっさりながら食べごたえのある一品で、満足度高めの冷やし中華ではないでしょうか。ユズが全体のおいしさを演出していて、普通の冷やし中華にはない贅沢感を得られると思います。
なぜご飯モノを注文するかと言えば、そこにご飯モノがあるからです。柔らかく煮込まれた牛すじが絶品で、食べ過ぎはもはや仕方ありませんし、言い訳もしません。いいトシをしたアラフィフが夜遅くに食べるものかと問われれば、そんなアラフィフがいたっていいじゃない、だってデブだもの。と相田みつをの境地に達してしまいました。相田みつをが食べ過ぎだったかは知りませんけど。烏丸鞍馬口の交差点から南へ300mほど、烏丸今出川の交差点からなら北へ500mほどのところにありますので、9月中旬までにお近くまで来られた際は、ぜひユズ香る冷麺をお試しください。
[2019年8月30日訪問]
京都北山元町らーめん 屋台らーめん 同志社前店
●住所…京都市上京区相国寺門前町647-9
●TEL…075-441-2650
●定休日…日曜日
●備考①…「冷麺」、「ゆず冷麺」は夏季限定(9月20日前後まで提供予定)
●備考②…座席禁煙
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