丁寧に仕事された本物を味わえる寿司店

和食編
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本格江戸前寿司 江戸京

「寿司」と言えば現代では京都人であっても思い浮かべるのは“握り寿司”でしょう。大手回転寿司チェーンの成長は凄まじく、日本人の握り寿司好きを物語っています。関西では本来、滋賀県特産の鮒寿司に代表される“熟鮨/なれずし”や“蒸し寿司”などが寿司と呼ばれていました。しかし昭和初期から戦後にかけて“握り寿司”が全国に広がり、現在の“寿司と言えば握り寿司”文化が日本中で形成されています。そんな“握り寿司”は1800年代前半の江戸時代、江戸(現在の東京)で生まれました。江戸の海(現在の東京湾)で取れる魚を使った握り寿司は江戸庶民に人気となり、“江戸前寿司”として珍重されていたようです。現在、“江戸前寿司”は江戸時代から培われた握り寿司の技法を修行により身につけた寿司職人が提供する寿司を指します。そんなもともとは郷土料理であった“江戸前寿司”を比較的手軽にいただけるお店「本格江戸前寿司 江戸京(ほんかくえどまえずし えどきょう)」へ伺ってみました。

時刻は11:30、ランチタイムの開店時間です。いくら比較的手軽にいただける江戸前寿司店とは言え、夜は一番安い盛り込みでも¥7,000近くしますので管理人には絶対ムリ。まして“おまかせ”や“お好み”でテキトーに注文しようものなら、想像もつかない金額になるハズです。なので当然、ランチでしか利用したことはありません。こちらは京阪「三条駅」から徒歩1分程度と便利な立地にあり、昼は金持ちマダムグループが、夜は金持ちダンディが美人のオネエサンを伴って来店し、大人の賑わいを見せています。早速、地下1階にあるお店へ向かいましょう。

開店直後だけあって一番乗りでした。本日最初の客がビンボー臭いお一人様でスマンな…心の中でつぶやきます。清潔感があり上品で高級そうな内装、凛とした空気が流れている本格派の寿司店です。こちらは今年2019年で27年目を迎えられたそうで、30年以上のキャリアを積まれた大将みずから、本物の江戸前寿司を握っていただけます。とりあえずランチメニューを確認してみましょう。

当ブログのルールとして「(花)極上 江戸前握り寿司 九貫、巻物、お椀」¥3,850は無条件で却下。残る2種類、できれば「(雪)上 握り寿司 六貫、巻物、お椀」¥1,650でいきたい。しかしなぜか「(雪)」は江戸前の文字が取られています。せっかく“江戸前寿司”を食べに来て“江戸前でない(?)寿司”では意味がありません。そこで今回は泣く泣く「(月)特上 江戸前握り寿司 八貫、巻物、お椀」¥2,750を泣く泣く注文してみました。

お店の雰囲気どおりの凛とした盛り込みに心躍ります。握り寿司は上段左からマグロ赤身、ヒラメの酢締め、コハダ。下段左からエビ、煮穴子、ホタテ、イクラ軍艦、厚焼き玉子です。巻物はカッパ巻とカンピョウ巻というオーソドックスなスタイル。椀物は赤だしでここ数年で食べた赤だしの中でも、おそらく1番と言ってもいい味です。赤身ながら脂たっぷりのマグロ、酢の締め加減が絶妙でふわふわとした食感も見事な江戸前寿司の真髄・コハダ、コクのある煮ツメが江戸前寿司らしい煮穴子と、どのネタも相当なおいしさ。とりわけ驚いたのが以下の2品でした。

まずはヒラメの酢締め。ごく浅く締められたヒラメは、その濃厚な旨味が凝縮されています。一般的な寿司店では、ヒラメやカレイ、タイといった白身魚の味はほとんど区別がつきません。食感である程度の違いはわかるものの、白身魚の味を特定できるのは、よほど鋭敏な味覚の持ち主でないと難しいと言わざるを得ません。しかしこちらのヒラメは確かにヒラメの味わいがしっかりとわかる逸品です。ごく浅い酢締めによりヒラメの味わいが凝縮され、その性格がくっきりと表れています。上に少しだけ振られた柚子も鮮烈なアクセントとなっていて、ただのヒラメの握りとは次元の異なる味わいを堪能できました。

そしてエビ。一般的に茹でたエビ自体は、そんなにおいしいものではありません。見栄えがいいため好まれるものの、茹でることでエビの旨味が流れ出てしまい、パサパサとした食感になりがちです。しかしこちらのエビはしっとりとした食感を保ちつつ、エビ本来の旨味もしっかりと味わえます。おそらく熱湯ではなく調味液で色づく程度に軽く茹でられていると思うのですが、管理人には知識も技術もないため、おいしさの秘密は解明できませんでした。これも江戸前の技法だということは、何となくわかるのですが。

〆のデザート代わりにコクのある甘めの厚焼き玉子を食べながら、うっとりとした味に酔いしれたランチとなりました。管理人がよく利用する回転寿司もおいしいですが、やはり熟練の職人が握る江戸前寿司はレベルが違います。これが本物の握り寿司のおいしさであり、江戸時代から多くの職人によって研鑽され極められた仕事なのだと改めて感じることができました。皆さんもたまには贅沢をして、江戸前の握り寿司を味わってみられてはいかがでしょうか。ランチならどうにか手の届く価格だと思いますので、何かの記念日にでもぜひ「本格江戸前寿司 江戸京」を訪問してみてください。

[2019年10月19日訪問]

本格江戸前寿司 江戸京
●住所…京都市東山区大橋町103 高樹会館地下1階
●TEL…075-762-5355
●定休日…火曜日
●備考…禁煙
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