ラーメン藤 五条店
管理人は1972年(昭和47年)生まれのアラフィフです。この年の前後は沖縄県の返還など重大な出来事が多かった時代であり、京都ではラーメン業界で大きな影響がありました。1971年(昭和46年)に「天下一品」が、1972年(昭和47年)に「ラーメン横綱」がそれぞれ誕生。両社とも現在では日本を代表するラーメンチェーンへと成長しています。そして「天下一品」や「ラーメン横綱」ほどの規模ではないにせよ、関西と北陸に24店舗を展開する「ラーメン藤」が生まれたのは1973年(昭和48年)。一般的に1970年(昭和45年)で終わりとされている高度経済成長期を経て、庶民のより身近な食文化としてラーメンが脚光を浴び始めた時代だったのかも知れません。「ラーメン藤 京都本店」は京都市南区にあり、チェーン店とは思えない品質と人気の高さで、「食べログ」でも高得点を叩き出しています。一方、各支店はフランチャイズ店なのでしょうか、味にバラツキがあるという声も少なくなく、店舗によって評価はまちまち。その中で本店の味に限りなく近い人気店として知られているのが「ラーメン藤 五条店(らーめんふじ ごじょうてん)」です。
五条通と川端通の交差点(川端五条/五条京阪前)を東へ250mほど行ったところにあります。こちらも本店に負けず劣らずの人気店であり、通し営業で営業中は常にお客さんで混雑しているお店です。なぜ本店ではなくこちらのREPORTかと言うと、今回はラーメンではなく冷やし中華が目当てだったから。管理人の相当曖昧な記憶で申し訳ないのですが、確か本店には冷やし中華がなく、五条店にはあったハズ、というかすかな思い出を頼りにこちらを訪問した次第です。本店によく行かれる方で“冷やし中華(冷麺)や冷やしラーメンなどの冷たい麺もあるよ!”との情報をお持ちの方は、ぜひお教えください。とりあえず店頭のメニューを確認してみましょう。
こちらがグランドメニューです。英語や中国語でも併記されていて、外国人観光客の多さがうかがえます。そして肝心の冷やし中華ですが「冷し中華」¥850(大:¥950)のPOPが掲出されていますので安心です。ランチタイムはほぼ間違いなく混み合いますので、ちょっとひと段落ついているであろう14時に店内へ入ってみました。

お客さんはお一人様2名のみで案の定、落ち着いています。昔からいらっしゃるマスターが指導役となり、若い女性店員さんが接客から店内調理までされていて、時代の移り変わりを感じざるを得ません。最近では女性店主のラーメン店も増えてきました。かつてはほぼいかついオッサンの独壇場だったラーメン店の店主も、若い文学青年風の方から女性まで多種多様となり、新たなラーメンが生み出されている原動力となっているのでしょう。まぁ、有名店ではまだまだいかついオッサン店主が幅を利かせていますが。では改めてメニューを確認してみましょう。
15時までならジャスト¥1,000で提供されている2種類の「セットメニュー」を注文されているお客さんが多いようです。訪問した8月9日の昼は、それはもう地獄のような暑さであったため、さすがの管理人も食欲があまりなく、「セットメニュー」に挑戦する気にはなれませんでした。ここはやはり夏季限定の「冷めん」とノンアルコールビール、そしてツマミとして「唐揚げ」¥550をチョイス。こちらの唐揚げも期待の逸品なんですよ。
「唐揚げ」が到着。食欲がないなどと、また嘘をついてしまいました。ボリュームたっぷりの5つの唐揚げに思わずニッコリ。揚げ物は揚げたてに限ります。揚げたてで鬼のように熱い唐揚げとキンキンに冷えた(ノンアルコール)ビールこそ、夏の醍醐味です。ビアガーデンでも必ずと言っていいほど注文される唐揚げを口の中がヤケドしそうになりながら頬ぼり、冷たいビールで流し込む快感。我慢できませんので早速いただきます。
醤油とニンニクの下味がよく効いていて、別添えの塩コショウでさらにパンチの効いた味となっています。鶏モモ肉の濃厚な旨味と脂の甘みが絶品で、こたえられません。汗をかく時期ということもあり、塩分を欲している身体も満足できる唐揚げではないでしょうか。この唐揚げをガブリとかぶりついてからの(ノンアルコール)ビールは、食べる幸せのひとつのカタチと言えるでしょう。
そして本命の「冷めん」が運ばれてきました。キャベツの千切りにロースハム、キュウリ、錦糸玉子、チャーシューと、具だくさんなのも、ラーメン店の冷やし中華らしくて高ポイントです。具で麺がほぼ見えず、栄養価も満点。酢醤油ベースのタレにカラシをしっかりと溶いていただきます。
麺は細めの中華麺で、タレは思った以上に酸味がしっかりと効いた、目が覚める味わい。定食店などでわずかに生き残っている昔ながらの冷やし中華の味を堪能できます。真夏の暑さにも負けない爽やかな酸っぱさに、子どもの頃を思い出しました。この酸味強めのタレが、千切りキャベツにも意外とよく合います。皿に添えられているマヨネーズと一緒に食べると、中華風コールスローといったおもむきで、暑さも吹き飛ぶおいしさです。8月いっぱいは酷暑が続くようですので、こちらの「冷めん」で栄養補給をして、夏バテしない体力づくりを心がけてみられてはいかがでしょうか。
[2020年8月9日訪問]
ラーメン藤 五条店
●住所…京都市東山区五条橋東2丁目15-1(Google マップ)
●TEL…075-561-5956
●定休日…月曜日
●備考①…「冷めん」は夏季限定
●備考②…禁煙(?)
●ホームページ
※さらに詳しくは食べログ「ラーメン 藤 五条店」で検索してください。
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