喫茶 ジラフ
先日REPORTした「洋食屋キッチン秀」からの帰路、コーヒーでも飲んで帰るべぇと何となく昔はよくウロウロしていた裏寺町通を歩いていました。そこでふと目にしたのが「喫茶 ジラフ(きっさ じらふ)」の看板。こちらはかつて「カフェ回廊」があった場所で、ミドルやシニアにも人気があった京都を代表する喫茶店の1軒でした。「カフェ回廊」が閉業されたのは知っていて、そういえば昨年2020年(令和2年)の秋頃に新しい喫茶店がオープンしたと話には聞いていたなぁ…と思い出し、ちょっと調べてみることに。
お店のInstagramによると2020年(令和2年)9月27日にオープンされたお店だそうで、ネット情報では「カフェ回廊」のマスターからレシピなどを引き継がれたのだそう。こちらのマスターはこの近辺で居酒屋を経営されていて、「カフェ回廊」がなくなるのは惜しいと考えられ、「カフェ回廊」跡地に新しい喫茶店を開業されたと知りました。「カフェ回廊」を受け継がれたお店であるならば、京都の喫茶店好きのハシクレとしては伺わないワケにはいきません。1階の黒板には“喫煙可”と書かれていて、昭和の喫茶店の空気感も味わえそうです。今や喫茶店と言えども禁煙店がほとんどであり、タバコの匂いや煙が苦手な方はムリヤリ入らない方がいいでしょう。今回は、愛煙家やタバコは吸わないが匂いや煙は大丈夫な方に向けたREPORTとなりますのでご了承ください。時刻は14:30、早速2階のお店へ向けて階段を上ります。
「カフェ回廊」時代にあった壁面のフライヤーなどはスッキリとなったものの、内装はほぼ「カフェ回廊」で懐かしさが感じられます。当時、お客さんのほとんどはミドルやシニアの男性客でしたが、こちらを訪問した時はお客さんの全員が若い男女で、どう考えても管理人が最年長。内装から調度品に至るまでほぼ「カフェ回廊」なだけに、まるで浦島太郎にでもなった妙な気分です。するとお一人様の品の良さそうなシニア男性が入って来られ、心の中で“コレ、コレ”とひそかに安心して裏寺町通側に着席。2階から裏寺町通を眺めながらメニューを確認します。
フードメニューはまだ用意されていないようですが、「プリン」¥600と「カフェ回廊」で定番メニューだった「ウインナーコーヒー」¥600はメニューに掲載されていました。せっかくですので「プリン」と「ウインナーコーヒー」を注文することに。もちろん「カフェ回廊」跡地にオープンされたとは言え、こちらはあくまで「喫茶 ジラフ」ですので「カフェ回廊」と比べるつもりはありません。ちなみに「カフェ回廊」で皆さん注文されていたモーニングセットなどの「ジャムトースト」は、別の喫茶店で現在も提供されていますので、興味がある方はぜひご訪問ください。ただしそちらは店内の写真撮影を禁止されているためあしからず。
「プリン」と「ウインナーコーヒー」が到着。これは正統派なカスタードプリンです。トッピングとして「ホイップクリーム」や「キャラメリゼ」、「チェリー」各¥50も用意されています。「ウインナーコーヒー」も生クリームがたっぷりでコーヒーの良い香りがたまりません。まずは「ウインナーコーヒー」を飲んでみましょう。
香り高いコーヒーです。酸味と苦味のバランスがちょうど良い味わいで、普通のブレンドコーヒーとしてはかなりのクオリティだと感じました。ただ、「ウインナーコーヒー」としてはコーヒーの味が少し弱めかも知れません。カフェ・オ・レやウインナーコーヒーのようなミルク多めのアレンジコーヒーには、エスプレッソ並みの濃さが必要です。まだ開店されて4ヵ月にも満たないこともあり、今後さらに洗練されていかれるのではないでしょうか。
「プリン」は昔懐かしい、昭和の喫茶店の手作りプリンを彷彿とさせるやさしい味わいです。市販品とは異なる身も心も溶かされそうになるおいしさ。甘過ぎず派手さはないものの、プリン本体もキャラメルソースも真っ当な味を堪能することができます。昼下がりの休憩にピッタリのスイーツです。「カフェ回廊」を懐かしむ方だけでなく若い方も、ぜひ昭和の名喫茶店を受け継がれておられるこちらまで足を伸ばして、ゆったりとした時間を過ごされてみてはいかがでしょうか。
[2021年1月4日訪問]
喫茶 ジラフ
●住所…京都市中京区中之町583-10(Google マップ)
●TEL…不明
●定休日…火曜日
●備考…喫煙可
●ホームページ…Instagram
コメント