中華そば 海や
先日「明養軒」で「冷麺」をいただき、いよいよ「伏見稲荷大社」へ向かいます。本日8月15日は終戦記念日(終戦の日)です。終戦記念日とは太平洋戦争で米・英・中3カ国のポツダム宣言を受諾し、無条件降伏した日のこと。このお盆の真っ最中に無条件降伏したのも何かしらの意味を感じざるを得ません。太平洋戦争では異論はあるでしょうが、時の政府および軍部の失政や軍事戦略の失敗により、軍事行動や侵略で多くの外国人の命を奪っただけでなく、日本でも日本兵、さらに民間人に至るまでおびただしい数の人が犠牲となりました。現在の日本の発展は、この多くの人命の上に成り立っています。現代に生きる日本人は負け戦であろうと太平洋戦争を忘れることなく、その歴史を教訓として活かし、同じあやまちを起こさないことこそが、敵味方関係なく太平洋戦争で散った多くの命への最大の弔いになるのではないでしょうか。そんなことを考えながら「伏見稲荷大社」の参道を歩いていたのですが、なだらかな上り坂となっていて、ちょっとゲンナリしてきました。ふと参道脇の飲食店に目をとめると“スズメの丸焼き”の文字が。「伏見稲荷大社」の参道では3軒ほどの飲食店でスズメやウズラなどの丸焼きが提供されていて名物となっています。管理人が子どもの頃は毎年正月に父に連れられ「伏見稲荷大社」へ参拝し、帰り道でスズメやウズラの丸焼きを食べていました。正直、子どものときはあまり好きではなく、特にスズメは骨と皮だらけで口の中が血まみれになるのでは?とすら思っていたほど。普段食べ慣れている鶏に比べれば肉なんてほぼないに等しい。まだウズラの方が肉がついているため、ウズラばかり注文していたなぁ…と40年以上前の人生で最高潮だった頃を思い出していると、1軒の気になるラーメン店を見つけてしまいました。

「伏見稲荷大社」の参道である京都府道119号稲荷停車場線と師団街道の交差点(稲荷大社前)を240mほど東へ行き、北へ20mほど行ったところにあるラーメン店「中華そば 海や(ちゅうかそば うみや)」。こちらの営業時間は「伏見稲荷大社」の参拝客に合わせて10時〜16時の通し営業となっています。2011年(平成23年)4月の開業以来、主に参拝客が利用する人気店として10年以上に渡って営業。コロナ禍以前は外国人観光客も多く、近年では外国人の訪日が難しい状況が現在でも続いているにも関わらず、日本人のお客さんで賑わいをみせ営業を続けておられるようです。本当は一刻も早く「伏見稲荷大社」を参拝して富裕層へランクアップしないといけないのですが、冷やし中華の誘惑には勝てません。時刻は15時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。

おそらくスタンダードな冷やし中華と思われる「冷麺」¥1,000と、「冷やし担担麺」¥1,000も提供されています。そう言えば、以前訪問した際には「担々麺」¥900をいただき、おいしかったことを思い出しました。これはもう「冷やし担担麺」です。「麻婆丼」¥900や「絶品餃子」¥500などの魅力的なメニューも盛りだくさんなものの、さすがに2軒目ですので今回は「冷やし担担麺」のみといたします。一品メニューだけでなくセットメニューも充実していますので、また別の機会に改めて腰を据えて食事を楽しみたいお店だと思いました。では店内へ入ってみましょう。


2名テーブル席と4名テーブル席のカジュアルの雰囲気の店内。3時のティータイムにも関わらず男性客2名が食事をされていました。しかも観光客ではなくビジネスパーソン風の出で立ちでしたので、おそらく近くでお勤めの人でしょうか。10時〜16時の営業時間であれば、お昼を食べ損なっても大丈夫ですね。さて管理人は早急に「伏見稲荷大社」を参拝して富裕層へランクアップしなければいけませんので、早速「冷やし担担麺」を注文してみました。

「冷やし担担麺」が到着。まさかの汁ナシタイプ。「冷やし担担麺」で汁ナシは珍しいのではないでしょうか。底にはクラッシュアイスが敷き詰められていて、具は中央に肉味噌と刻みノリ、周囲にはモヤシ、トマト、キクラゲ、味玉、キュウリが配されています。汁ナシ担々麺ですのでよ〜くかき混ぜていただきましょう。

麺は中細のストレート麺でタレはゴマの風味がかなり感じられる濃厚さです。そしてピリ辛具合も本格派。辛いものがあまり得意ではない管理人的にはギリギリセーフといった辛味ですので、子どもや辛いものが苦手な人は「冷麺」やラーメン各種を選ばれた方が良いかも知れません。ただ、この濃厚でコクがある旨辛、いや辛旨がおいしい。「明養軒」で「冷麺」をいただき、お腹は7分目までふくれていて食欲があまりない状態にも関わらず、ガツガツとイケる味わいです。これが激辛であれば泣きながら完食するところでしたが、とにかくタレが素晴らしく、麺や具材とも抜群に合うため、気づけば完食となっていました。

トマトの酸味、キュウリの爽やかさ、キクラゲのコリコリとした食感、肉味噌の旨味と、具材も完璧です。そして味玉もおいしい。最高の半熟具合に適度な味付けがされていて、さすがはプロの味わいです。この味玉と白ごはんがあれば、もう何もいらないレベルでしょう。卵、特に黄身のおいしさを十分に堪能できる味玉です。気づけば完食、そして予想以上に満腹。もうゆるやかな上り坂を歩いて「伏見稲荷大社」へ向かう心が折れてしまいました。まだしばらく底辺層暮らしは続きますが、ゆるやかな下り坂を歩いて京阪「伏見稲荷駅」方面へノロノロと帰ります。「伏見稲荷大社」へ参拝される人はぜひこちらへお立ち寄りいただき、辛旨な「冷やし担担麺」や「冷麺」、ラーメン各種をお楽しみください。ただし、くれぐれも参拝を済ませてから食事されることを強く強くオススメいたします。でないと、管理人のように「伏見稲荷大社」までたどり着けないかも知れませんよ。
[2022年8月9日訪問]
中華そば 海や
●住所…京都市伏見区深草稲荷中之町61(Google マップ)
●TEL…075-643-5576
●定休日…木曜日?
●備考①…「冷麺」「冷やし担担麺」は夏季限定
●備考②…喫煙可
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「中華そば 海や」でご確認ください。
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