Coffee & Grill キャセロール
現在の京都市内の中心部は794年(延暦13年)から都が置かれた平安京が礎となっています。平安時代は神道や仏教、陰陽道などさまざまな宗教が朝廷とともに政治を動かしていました。平安京を定めるにあたり宗教の力で都の安寧と繁栄を守ることを目的に、多様な宗教施設などが建造され、その思想は明治維新まで色濃く、科学が発展した今なお多くの人によって信仰されています。平安京への遷都を決断した桓武天皇は新しい都は災いのない都にしたいと思い、陰陽道の考えから、平安京の東西南北に方位の吉凶を司る八将神の一柱・大将軍を祀る社を造営。その西を守護するのが現在の「大将軍八神社」です。この辺りは地域は“大将軍”と呼ばれ、かつては日活大将軍撮影所があり多くの映画作品に貢献、京都工芸繊維大学や京都府立医科大学のキャンパスがあったこともあり文教地区としても知られていました。現在では閑静な住宅街でありながら立命館大学の衣笠キャンパスからそれほど遠くないこともあってか、意外と飲食店が少なくないエリアでもあります。そこで今回は、管理人が大好きな昔ながらの喫茶店ランチをいただこうと、大将軍エリアへ向かいました。
西大路通と今出川通の交差点(北野白梅町)を南へ380mほど行き、仁和寺街道の交差点(大将軍)を東へ200mほど行ったところにある喫茶店・洋食店「Coffee & Grill キャセロール」。こちらも昔ながらの喫茶店でありグリル(洋食店)で、地元の人に人気のお店です。こちらは10時〜21時までの通し営業で、遅めのランチでもディナーでもリーズナブルな価格で洋食などをいただける良店でしょう。近くには「島津アリーナ京都(京都府立体育館)」があるため、利用客も時刻を選ばず行きやすいと思います。時刻は14時、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。
喫茶店の王道メニューのドリンク類や「アイスクリーム」¥450、「ケーキ・セット」¥700、「サンドウィッチ」¥600や「スパゲティー」¥700の軽食メニューが並び、「ピラフ」¥750などのご飯モノや定食類も豊富です。「日替ランチ」¥900(コーヒー付 ¥1,100)も人気で、遅い時刻でも注文できます。軽食から本格洋食の洋定食をいただけるお店として重宝するのではないでしょうか。では店内へ入ってみましょう。
クラシカルな雰囲気の店内は意外と?広々としていて、さらに大人数グループでも利用可能な2階もあります。地元密着型の喫茶店だけあって、管理人が訪問したときは6名のお客さん全員が男女のシニアでした。この中で一番の若手はおそらく管理人という、最近ではほとんど経験することのない異世界へ転生したかのよう。お客さん同士の会話で“86歳になったから…”と聞こえてくるなど、管理人なんてまだまだヒヨッコ。正直、86歳になった自分なんて想像もできませんし、そもそもそこまで寿命が持たないでしょう。こういうシニアの皆さんが気軽におしゃべりできる飲食店は貴重です。シニアの常連さんのためにも、営業が末永く続くことを願っています。ちなみこちらは店内の雰囲気に反して禁煙ですので、愛煙家の人はご注意ください。では改めてメニューを確認してみましょう。
こちらは軽食も洋定食各種もまず間違いのないお店です。「チーズ入りポークカツ」¥980(定食は¥1,180)なども魅力なのですが、喫茶店の焼肉定食好きとしてはやはり「焼肉ランチ」¥900に決めました。焼肉店での焼肉にはそこまでテンションがアガらないのに、なぜか喫茶店や定食店の焼肉定食は気になってしまいます。もしかしたら管理人の前世は焼肉定食だったのかも知れません。イヤ、できれば前世は焼肉定食などではなく人であって欲しかった。イヤイヤ、何だったら動物ならギリギリOKですし、どうしても料理なのだとしたら、せめてもう少し高級そうなステーキやビーフシチューにしていただきたい。もし当ブログをご覧の皆さんの中に他人の前世がわかる霊感強めの方がいらっしゃるようでしたら、ぜひ管理人の前世を見ていただきたいと思います。もちろん、さももっともらしくデタラメやデマカセを言う人は、京都人(管理人)が全力で呪いますので厳禁です。ちなみにかなり若かりし頃、自称相当なパワーを持つとのたまう霊能者と知り合い、その人から管理人の前世はモテモテの美女で、今世ではその反動でモテない男として人生をまっとうしなければならない、と言われました。結果的にお告げどおりになっていてかなりムカつきます。前世の自分なんてもはや他人で、他人の良い思いのせいで管理人の現在があるとすれば理不尽極まりなく、それなら前世が焼肉定食の方が余程マシ。というワケで「焼肉ランチ」を注文してみました。
「焼肉ランチ」が到着。コレコレ!とテンションがアガっているのは管理人だけでしょうか、申し訳ございません。薄切り牛肉にタマネギ、そしてマッシュルームの焼肉が食欲をそそります。ポテトサラダが付いた野菜サラダには、これまた管理人好みのゴマドレッシング、そして味噌汁とライスはテッパンの組み合わせです。モテない貧乏人であっても、とにかく甘辛い肉でメシを食え!間違いないから!と叱咤激励されているよう。ひょっとしたら守護霊が焼肉定食なのかも知れません。なんだそれは。1200年以上の古都らしい不毛スピリチュアルなハナシをダラダラとしたところで、焼肉を食べてみましょう。
牛肉の焼肉は安定のおいしさです。そして何よりこちらの「焼肉ランチ」の牛肉が柔らかい!価格的にアメリカやオーストラリアなど海外産の牛肉かと思いきや、おそらく国産牛ではないでしょうか。しかも脂多めの牛バラ肉(カルビ)ではなく、むしろ脂少なめの赤身肉メインにも関わらずこの柔らかさ。牛肉の旨味、タマネギの甘みにマッシュルームの風味が焼肉のタレと良く合っています。喫茶店や洋食店などではメニューにマッシュルームを頻繁に使うので食材を共用されているのでしょうが、自宅で焼肉炒めをする際にも応用できそうです。当然マッシュルームではなくシメジやマイタケ、シイタケなど冷蔵庫に眠っているキノコなら何でも良く、キノコの風味がフッと香る焼肉もなかなかおいしい。ご飯も進みます。今回も喫茶店の焼肉定食を堪能できました。こちらは京都市内の方位守護を司る「大将軍八神社」や学問の神様として知られる菅原道真公を祀る「北野天満宮」なども徒歩圏内ですので、観光ついでにでもランチや喫茶などで活用されてみてはいかがでしょうか。
[2022年10月26訪問]
Coffee & Grill キャセロール
●住所…京都市上京区下横町202-14(Google マップ)
●TEL…075-461-9870
●定休日…日曜日
●備考…禁煙
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「キャセロール」でご確認ください。
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