DA.UCHI CURRY
京都市役所や京都御所などからも徒歩圏内ながら繁華街の喧騒はあまり感じられず、閑静で上品なイメージの荒神口エリア。当ブログでも数軒REPORTしてきましたが、最近はご無沙汰気味でした。実は以前から少し気になっていたカレー店があり、REPORTしたいと思っていたのです。ただ…店頭を通ってもお客さんが並んでいることも少なくなく、ついついスルーしていました。が、しかし。寒くなるにつれてカレーが食べたくなってきて、どうしても訪問したい。そのカレー店はソムリエ出身のご店主が開業したフレンチのエスプレをもつスパイスカレー店と噂に聞いていて、どうやらタダモノではないと管理人の勘が激しく反応しています。一般的にフレンチ風のカレーは欧風カレーであり、スパイスカレーというのも珍しいような気がしないでもありません。並ぶのはできるだけ避けたいものの、今回は並ぶのを覚悟で向かってみました。

河原町通と丸太町通の交差点(河原町丸太町)を北へ430mほど行き、荒神口通の交差点(荒神口)を東へ35mほど行ったところにある「DA.UCHI CURRY(ダウチカレー)」。店名の由来はおそらくご店主のご名字が内田さんだからなのでしょう。すでに若いカップル1組が並ばれていてテンション的には下降線。こちらの営業時間は昼は11:30〜ラストオーダー14:30、夜は18時〜ラストオーダー20:30となっていて、営業日についてはInstagramかFacebookで確認されて方が良いと思います。昼のラストオーダーギリギリの13:45でもまだ並んでいるお客さんがいらっしゃるほどの繁盛店です。サテ、若いイキイキとしたカップルの後ろでくたびれたオッサンも並びますか…ヤレヤレ…と考えているとカップルが入店されました。これはラッキー。少し並べばすぐに管理人も入店できるハズ。正直、カップルの後ろに並んでいると、カレーを若いカップルにご馳走する親戚のオジサン感がハンパなかったので、ひとりでポツンと待っている方がまだ耐えられそうです。では待っている間に店頭のメニューを確認してみましょう。

カレーとしては一人前¥1,500〜¥1,800と、普通のカレーの倍近くはするかなりの高級店ですがその分、期待も高まります。普段は爪に火をともすような貧乏節約生活をしているのだから、たまには贅沢をしたって良いじゃない、と自分に強く言い聞かせます。本日のメニューラインナップで特に興味がわいたのは、「赤海老クリームカレー」¥1,500と「和牛ネックカレー」¥1,800、「鮟鱇とマッシュルームのカレー」(あいがけのみ)だったのですが、残念ながら「鮟鱇とマッシュルームのカレー」はすでに売り切れなのだとか。これからの時期、アンコウはおいしいですからね。関西で鍋の王様はフグですが、関東ではアンコウだと聞いたこともありますし、目ざといグルメが集まるこちらなら「鮟鱇とマッシュルームのカレー」がなくなるのも仕方ありません。“まぁ…アンコウは鍋が一番だから…”と悔しくないフリをしていると、入店の許可をいただけましたので、涙をぬぐいながら早速店内へ入ってみました。

4〜5名が座れるカウンター席に2名テーブル席3卓、4名テーブル席1卓のコンパクトな店内。カフェやビストロのような雰囲気ただようオシャレさです。そして驚くことにお客さんの8割は女性。しかも若い人多め。もうこの時点でこちらがおいしいのは確定いたしました。管理人のこれまでの経験上、女性客が多い飲食店はだいたい当たりです。そしてお高めなお店ほど、女性客率も高めのように感じます。そもそもなぜこちらのような高級カレー店で若い女性客が多いのか、若い女性よりおそらく多少は経済力がありそうなオッサンにとって不思議に思えますが、実はオッサンの方が食にお金をかけない(かけられない)のです。ビジネス街のランチ風景を眺めていても、お安めな牛丼チェーンやラーメンチェーンを利用しているのは圧倒的に男性。先日、仕事関係の女性の知り合いに誘われて少し高級な中華ランチをしたのですが、ほとんどのお客さんは女性でした。このような光景を見るのは一度や二度ではありません。おそらく女性の方が食への思い入れが強く、特にランチにはお金をかける、という仮説を導き出してみたのですがいかがでしょうか。何のエビデンスもありませんが。などとオッサンの妄想で皆様の貴重なお時間をまた奪ってしまったところで、改めてメニューを確認してみましょう。


「鮟鱇とマッシュルームのカレー」が選べないため、「赤海老クリームカレー」と「和牛ネックカレー」の両方を楽しめるあいがけカレー「和牛ネック×赤海老クリーム」¥1,800に決めました。「赤海老クリームカレー」と「和牛ネックカレー」を選んだ理由は、両方ともフランス料理っぽいから。エビのクリームシチューやビーフシチューはフランスの定番家庭料理ですから、管理人が大好きなビストロ料理風のカレーがいただけるのではないか、と勝手に予想したのです。シチューは寒い時期のご馳走ですからね。イヤ、カレーなんですけれども。欧風カレーのようなスパイスカレーになるのでは?と、欧風カレー好きとしてはワクワクするメニューではないですか。ちなみに甘いもの好きな人なら〈本日のデザート〉「ショコラ・テリーヌ」¥500を追加注文しても良いでしょう。

あいがけカレー「和牛ネック×赤海老クリーム」が到着。ナルホド、確かにスパイスの良い香りが卓上に漂っています。付け合せのフレンチフライやシシトウの素揚げ、ブロッコリーのマリネなども欧風カレーとスパイスカレーのイイトコ取りのような感じです。グリーンサラダもなかなかの本格派。フレンチドレッシングがかけられた新鮮でみずみずしいレタスなどの野菜とアクセントのナッツの組み合わせが抜群です。サラダで口の中をサッパリさせたところで、まずは「赤海老クリームカレー」からいただきます。

クリーミーでマイルドなカレーに赤海老の旨味が凝縮されていて、スパイシーさも感じられるおしいさです。普段、管理人はエビに関しては大きいほど正義な立場ですが、この赤海老は小ぶりながらエビの味わいがしっかりと感じられ、カレーに負けていません。単なるエビのクリームシチューではなく、ライスにも合うスパイスカレーとなっています。ライスのお米の長粒種と本格派。上品な味わいながら、フレンチのエスプリ感じる一皿となっていました。

「和牛ネックカレー」はスパイス感はありながら欧風カレーのような期待通りのおいしさです。和牛ネックが口の中でとろけます。“ネック”とは牛の首の部位で一般的にはあまり馴染みはありませんが、煮込み料理などでの利用が多いでしょうか。牛が頻繁に動かす筋肉の部位で固さがあるため、ステーキや焼肉、すき焼きなどには向きませんが、コラーゲン豊富で旨味が強い部位。ビーフシチューや赤ワイン煮込みにすれば、牛肉本来の旨味を存分に堪能できます。こちらの「和牛ネックカレー」もしっかりと煮込まれており、スパイシーなカレー風味のネックシチューといった味わいで、牛肉好きには堪えられないでしょう。他の部位に比べて低価格なこともあり、フランスなどでは家庭料理として利用されていると思います。フランス料理を感じさせるリッチな味わいを楽しむことができました。こちらのカレー各種はカレー好きはもちろん、洋食や西洋料理好きなら絶対にお試しいただきたいカレーです。荒神口エリア近くまでお越しの際には、ぜいこちらで少し贅沢なカレー各種をご賞味ください。
[2023年11月4日訪問]
DA.UCHI CURRY
●住所…京都市上京区荒神町120 平田ビル1F(Google マップ)
●TEL…なし
●定休日…水曜日および日曜日 ※詳しくはInstagramまたはFacebook
●タバコ…禁煙
●交通…京阪「神宮丸太町駅」から徒歩7分程度
●専用駐車場…なし
●ホームページ…Instagram/Facebook
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