ぎお門
本日は12月25日、世間一般ではクリスマスです。浮かれている人もさぞ多いことでしょうが、浮かれる理由が何ひとつない管理人などは、ただただ無の心で過ごしています。それより何より、暫定的ではあるものの週1更新となった当ブログでは今回が2023年(令和5年)最後のREPORTとなるため、例年通り年の最後は蕎麦店で締めくくることに。サテ、どこのお店をREPORTしようかな…と考える暇もなく気づけば前日12月24日の夕方。やはり近所のお店になってしまいました。京都市内でもここのところ急に寒い日が続いていることもあり、温かい蕎麦が食べたい。温かい蕎麦と言えば京都市民がこよなく愛するニシン蕎麦や、冬には欠かせない鴨南蛮などが思い浮かぶものの、ムショーに食べたくなったのが王道中の王道である天ぷら蕎麦。当ブログでは蕎麦店を多くREPORTしていますが、実は天ぷら蕎麦はまだREPORTしていなかったのです。そこで今回は温かな天ぷら蕎麦を求めて、修学院方面へと向かいました。
白川通と北大路通の交差点(白川通北大路)を北へ45mほど行き、東へ140mほど行ったところにある蕎麦店「ぎお門」。大通りから少し脇へ入ったところの住宅街に突如現れるお店で、知る人ぞ知る名店です。が、地元の人をはじめ、近隣の京都芸術大学の学生や関係者、詩仙堂などの観光ついでに訪れる人には知られたお店であり、かなり混雑しています。店頭には4〜5台ほどの車が停められる専用駐車場も完備されていて、車でも伺いやすいお店でしょう。観光地の飲食店としては比較的リーズナブルなのも人気なのかも知れません。時刻は17:30、早速店内へ入ってみましょう。
清潔感のある店内は4名テーブル席3卓とカウンター6席、小上がりには4名ほど座れる座敷が3卓ほどと、お一人様からグループでの利用まで便利な座席構成となっています。訪問した日がクリスマスイブだったこともあり、おそらく蕎麦店はすいているとにらんでいたのですが、ミドル・シニア層やファミリーなどで意外と?賑わっていました。飲まないお一人様としては蕎麦はサッと食べてサッサと帰るのが粋。いつものようにグダグダ語ることもなく、早速メニューを確認します。
こちらの名物その1は「詩仙鍋」¥3,800で2人前から注文できます。お一人様である管理人には当然、注文する権利がありません。まぁ、ひとりで2人前を頼めば多分出してくれるとは思いますが、そんなに食べられませんし、そんなお金もありません。名物その2は「蕎麦屋のらー油蕎麦」¥1,550。こちらはつけ麺の蕎麦バージョンとなっていて、蕎麦らしからぬパンチが効いた中華風の味わいです。若者を中心に人気の名物メニューではないでしょうか。管理人の今回のお目当ては「天婦羅」¥1,350だったのですが、【定食物】のメニューに「そば定食(天婦羅そば・白ごはん・漬物・付きだし)」¥1,550があるのを発見。天ぷら蕎麦だけでは少し物足りないかも…と思っていたのでちょうど良い塩梅のボリュームです。もうこの定食に決めて早速注文しました。
「そば定食(天婦羅そば・白ごはん・漬物・付きだし)」が到着。もう間違いありません。管理人が大好物のゆかりご飯にたっぷりの漬物、付きだしは細切り昆布のラー油風味の佃煮となっていて、これだけでご飯が何杯でもいただけるおいしさです。漬物や小鉢のクオリティで飲食店の味はだいたいわかります。加えてご立派な海老天を見れば、やはりおいしいのは間違いないでしょう。漬物や小鉢を軽く堪能したところで、いよいよをメインの蕎麦をすすります。
京都らしい細い蕎麦はコシもあり滑らかな舌触りが心地良いおいしさです。そして蕎麦ツユは京都市内の一般的な蕎麦店と比べて少し濃いめ。香り高いダシの風味にも負けない醤油ベースの塩味は決して辛くはなく、キレのある味わいと言えます。京都人にとっては少し強すぎかもですが、個人的にはクセになる味わいでおいしい。何より蕎麦に良く合っています。寒い日だからこそ塩分強めの温かい蕎麦は身体も温まってありがたい。ズルズルと蕎麦をすする幸せを堪能できました。
海老天やシシトウ、ノリの天ぷらも申し分ありません。このエビのビッグサイズよ。スーパーの惣菜コーナーなどでもこれぐらいのサイズの海老天は販売されてはいるものの、エビ本体は小指の第二関節ぐらいという、ある意味日本の技術力を遺憾なく発揮した海老天?コロモ天?を見かけますが、こちらの海老天は大きなエビが使われた正真正銘の海老天です。まずいワケがない。天ぷら蕎麦の海老天問題でたま〜に聞くのが“天ぷらはツユに浸かっている派か、後乗せサクサク派か”ですが冗談ではありません。蕎麦ツユに浸かっているからこその天ぷら蕎麦であり、後乗せサクサク派の人はかけ蕎麦と単品の天ぷらを注文すべきでしょう。このツユに浸かっているコロモと、ツユの被害を免れたサクサクコロモの両方を楽しめるのが天ぷら蕎麦の天ぷらの醍醐味。ツユに浸かっているコロモは丼下へ崩れ落ちのですが、蕎麦や具をすべて食べ終えた後、残りのツユとともにグズグズになったコロモをズズズーッといただけるのが天ぷら蕎麦ならではのおいしさではないでしょうか。こればかりはニシン蕎麦でも鴨南蛮でも味わえません。温かい蕎麦のタネとして絶対王者の天ぷら蕎麦を存分に味わうことができました。大晦日には思い思いの晦日蕎麦を楽しまれる人も少なくないと思いますが、迷ったら天ぷら蕎麦が安心・安定です。当ブログ今年最後のREPORTも安心・安定で〆させていただきます。これまでこんな過疎ブログにお付きたいいただきました皆様の来年のご多幸とご健康をお祈りしつつ、来年もよろしくお願いいたします。新年最初のREPORTは1月8日(月)となりますので、皆様良いお年を!
[2023年12月24日訪問]
ぎお門
●住所…京都市左京区一乗寺野田町28(Google マップ)
●TEL…075-721-8880
●定休日…火曜日
●タバコ…禁煙
●交通…叡電「一乗寺駅」から徒歩11分程度
●専用駐車場…あり
●ホームページ…なし
※詳しくは食べログ「ぎお門」でご確認ください。
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