珈琲工房てらまち
2024年(令和6年)最初のREPORTです。年始直後に風邪をひいてしまい、新年早々1週お休みさせていただきました。体調的にはクシャミと鼻水以外はいたって健康だったこともあり、飲食店へ訪問しようと思えばできたのですが、タダの風邪とはいえ鼻をズルズルさせながらオッサンが、ウロウロと外出するのは倫理的に問題なような気がして自重しておりました。何よりこのご時世、世間が許してはくれません。ようやくクシャミと鼻水も出なくなったフツーのオッサンになったためREPORTを再開しようと、実は烏丸通沿いのお店へと向かっていました。が、しかし。烏丸今出川の交差点を左折して南進しようとしたところで信号は赤。よく見れば交差点に警察官がいっぱい。ヤバい。イヤ、別に何も悪さはしていませんが、つい本能的にヤバいとと感じてしまいます。しかも普段ではあり得ないほど信号の赤が続いていて、ようやく事態が飲み込めました。そう、この日は1月14日の日曜日。京都の都大路を舞台とした「皇后盃 全国女子駅伝」の日なのです。時刻的に精鋭ランナーたちがこのあたりを駆け抜けるのでしょうが、その割に誰も走ってませんけど?と思いつつ停車していると、先頭のランナーから続々と烏丸通を南へ向けて走っている姿を目の当たりにできました。まったくの偶然ですし、性格的に、もし駅伝やマラソンがあるとわかっていれば、絶対にコースの道を避けて出かけますのでランナーの走る姿を生で見たのは数十年ぶり。女子だったこともあり皆さんかなり華奢な体型をされていましたが、凛とした走る姿の美しさは神々しさすら感じました。新年早々良いものを見ることができた…と感動しつつも、目当てのお店へ向かうには駅伝ランナーを追いかけるカタチになります。困りました。さすがにこのまま南へ向かうと、いつまでたってもお店には着かない事態となりそうです。そこで急遽予定を変更し、南進は諦めてそのまま西進してどこかの飲食店を探すことに。結局、まずハズレがなく確実にREPORTできそうな「京都三条会商店街」へ向かうことにしました。

三条通と堀川通の交差点(堀川三条)の「京都三条会商店街」の東の入口から310mほど行ったところにある喫茶店「珈琲工房てらまち」。喫茶店・カフェ激戦区の「京都三条会商店街」および周辺地域の中でも昔からの人気店で、管理人も「京都三条会商店街」のヘビィユーザーだった十数年前は頻繁に利用していました。当ブログでも回し者疑惑が浮上するほど「京都三条会商店街」の飲食店をREPORTしていますが、実はこちらはとっておきのストック店としてこれまでわざとREPORTしていなかったお店です。正直に告白すると商店街の中に管理人が気になる新しいお店を数軒見つけてしまい、最初はそちらへ訪問とも思ったのですが、新年最初のREPORTですので、断腸の思いでお気に入りを紹介することに決めました。こちらは平日は9時〜20時(喫茶19時)、土日祝は8時〜20時(喫茶19時)の通し営業で、ランチメニューは11時〜15時と遅めのランチも安心です。もちろん15時を過ぎてもフードメニューをいただけます。時刻は13:30、まずは店頭のメニューを確認してみましょう。



こちらは本格派の喫茶店でコーヒーなどへのこだわりもハンパないのですが、ランチメニューはコーヒーなどのドリンクが付いて¥1,000未満と相当にお得です。そしてケーキ各種なども人気で、朝から夜までお客さんで賑わっています。少し心配だったのは、ひょっとして待たないといけないかも…という不安だけ。とにかく店内へ入ってみましょう。


あぁ…満席か〜と思っているとカウンター席に1席だけ空席を確認!久しぶりの訪問でしたが待たずに着席。驚いたことに13:30というランチタイムにも関わらず、半数ほどのお客さんが食事で、残りはケーキなどのスイーツを楽しまれていました。管理人もこちらのケーキのおいしさは重々承知してはいるものの、この商店街は有名カフェやケーキ店などが多いため、これほどケーキ目当てのお客さんが多いことに改めてビックリした次第です。ちなみに以前は2階にも座席スペースがあったのですが、現在は1階のカウンター6席程度と2名テーブル席2卓のみ開放されていました。そして時代の流れなのでしょう、こちらも禁煙に。かつては喫煙可のお店として愛煙家には重宝されていた喫茶店だったと記憶していたのですが、昭和は遠くになりにけり、といった感じでしょうか。もっとも、今では喫煙者はもはや少数派ですので、禁煙店が主流になるのは必然ですね。では改めてメニューを確認してみましょう。




昭和のオッサンが注文すべきランチメニューは「お昼のオムライスプレート」¥980です。オムライスに煮込みハンバーグ、エビフライ、サラダ、ドリンクが付いて¥1,000でオツリが来るコスパ的にも最高なメニュー。甘いもの好きならプラス¥300でケーキ1種を選べますのでさらにお得です。管理人もケーキを付けるかかなり迷ったのですが、やはりダイエット中ですので今回は我慢いたしました。ちなみにこちらのフードメニューもかなりの本格派で、サンドイッチ各種やオムライス、カレーライス各種もオススメ。個人的に「三元豚ロースかつカレーライス」¥1,080は、レベルの高い洋食店のカツカレーに匹敵するクオリティだと感じています。

「お昼のオムライスプレート」が到着。見た目だけで勝ち確です。まずいワケがありません。薄焼き玉子のクラシカルなオムライスにタルタルソースがうれしいエビフライ、たっぷりのデミグラスソースのハンバーグに加え、マカロニサラダや野菜サラダもしっかりめのボリュームで、昭和のオッサンにとって好きなものしか見当たらないワンプレートとなっています。このプレートにお店自慢のコーヒーが付いて¥980は、絶対に試すべきレベルであり、京都の数少ない良心の1つと言っても過言ではないでしょう。などと京都をディスると関係各位?からまた叱られそうですので、黙ってオムライスからいただきます。

このケチャップライスベースの昔ながらのオムライスが良い感じ。洋食のオムライスとしてはデミグラスソースベースのハヤシライス的なヤツが格上なのでしょうが、違うのです。昭和のオッサンにとってオムライスはケチャップありき。デミグラスソースベースのヤツはオムライスではなくもはや別の料理なのです。こちらのオムライスのケチャップライスはマッシュルームたっぷりなのも洋食らしくて高ポイント。甘めのケチャップライスと薄焼き玉子の組み合わせこそ、昔から今にいたるまで老若男女に愛されてきたオムライスであり、子どもの頃にデパートの大食堂で食べた思い出の味と言えるでしょう。昭和世代ならむせび泣く味かも知れませんが、ぜひご賞味いただきたいオムライスです。

煮込みハンバーグは一転、かなりの本格派で、なによりデミグラスソースが素晴らしい逸品です。喫茶店のレベルではありません。あくまで個人的な意見ですが、煮込みハンバーグの多くは当然ながら火が通り過ぎていて、ハンバーグ自体が少しパサつきがち。しかしこちらの煮込みハンバーグは中もジューシーで、濃厚なデミグラスソースとの相性も抜群。ご飯のオカズとしても有能です。オムライスにこのハンバーグ、エビフライとどれもが洋食店レベルで、お値段以上に贅沢な味わいを堪能できました。

コーヒーも香り高く、スッキリとした後味のまさに“珈琲工房”の名にふさわしい味となっています。淹れたてのおいしいコーヒーはまずブラックで飲んでいただきたい。缶コーヒーのようなイヤな苦さではなく爽やかな苦味であり、砂糖やミルクはむしろ邪魔にすら感じるハズです。とは言えコーヒーはあくまでも嗜好品ですので、ひとくちだけブラックの味を試していただければ、後はお好きなようにお好きなだけ砂糖やミルクを入れてください。食後のコーヒーもあって十分に満足できるランチを楽しむことができました。喫茶店好きがことのほか多い京都人も納得せざるを得ない喫茶店です。食事もコーヒーもスイーツも間違いのない味ですので、お近くまでお越しの際にはぜひお立ち寄りください。
[2024年1月14日 訪問]
珈琲工房てらまち
●住所…京都市中京区上瓦町64-26(Google マップ)
●TEL…075-821-6323
●定休日…第3金曜日
●タバコ…禁煙
●交通…地下鉄「二条城前駅」から徒歩6分程度
●専用駐車場…なし
●ホームページ
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